【亜州ビジネス編集部】
労働省は23日、来月1日付で予定していた法定最低賃金の引き上げを延期すると明らかにした。政労使の3者で構成される国家賃金委員会(委員長:パイロート労働次官)の20日の会議で定足数が足りなかったことから約2週間延期し、会議を再度開催する。同省は従業員数200人以上の企業を対象に、法定最低賃金を1日400バーツ(約1740円)に引き上げることを目指している。23日付バンコクポストなどが伝えた
都県別の法定最低賃金は、今年1月1日付で地域により1日328~354バーツから330~370バーツに引き上げられた。また、4月13日付で10都県の一部地域の観光業に限定して1日400バーツに引き上げられており、さらなる賃上げに対して、タイ商工会議所連盟(BOT)などが反対を表明している。
セター前首相が所属していたタイ貢献党は昨年5月の下院総選挙で、2027年までに最低賃金を600バーツに引き上げる公約を掲げていた。