【亜州ビジネス編集部】
政府は、2030年までに半導体産業の年間売上高を250億米ドルに引き上げる目標を定めた。また、少なくとも100社のIC(集積回路)設計企業の設立と、小規模な半導体製造工場、パッケージング・テスティング(封止・検査)工場10カ所の設置も目標に据える。
ファム・ミン・チン首相が21日、30年までの半導体産業の開発戦略と50年までのビジョンを定めた政策決定「1018/QD-TTg」に署名した。世界有数の半導体産業拠点への成長を視野に、3段階で戦略を推進する。
24~30年を第1期として、年間売上高250億米ドルなどの目標の他、エンジニアら5万人以上の人材育成を目指す。
30~40年の第2期では、年間売上高500億米ドル以上の実現と、IC設計企業200社以上、半導体製造工場2カ所、封止・検査工場15カ所、人材10万人の達成が目標。IC設計と製造の自主技術の段階的確立も目指す。
40~50年の第3期では、年間売上高1000億米ドル以上、IC設計企業300社以上、半導体製造工場3カ所、封止・検査工場20カ所とさらに規模を拡大する。50年時点で国内電子産業の売上規模1兆450億米ドルの実現を見据える。
開発戦略ではこれらの目標の達成への筆頭課題として、「特定用途ICの開発」を挙げている。戦略内容の全体からも、ベトナムは今後IC設計の強化に特に重点を置くと予想される。