【タイ】24年の輸出額予測、1~2%増に据え置き=荷主協会

【亜州ビジネス編集部】

タイ荷主協議会(TNSC)は、2024年のタイの輸出額を前年比1.0~2.0%増と予測し、これまでの予測を据え置いた。足元のバーツ高で農産物などの競争力が低下するものの、1~8月の輸出額が前年同期比4.2%増と堅調だったことから、商務省が設定した通年目標(1.0~2.0%増)の範囲に収まるとみている。1日付クルンテープ・トゥラキットなどが伝えた。

バーツ安の恩恵を受け、1~8月の農産物・加工品の輸出額は5.6%増に拡大した。ただ直近3カ月でバーツ高が進行し、バーツの対米ドル相場が12%上昇。第4四半期の輸出にマイナスの影響を与えるとみている。

また、欧米などで9月の鉱工業生産指数(MPI)が低調だったことから、世界経済の減速が今後も続き、輸出の足かせになるとの見方を示した。一方、中国政府の景気刺激策については、中長期的な購買力の向上につながるものの、成果が出るのは25年第1四半期以降になると予測。タイにとっては、安価な中国製品の流入緩和につながる効果があると期待を示した。

商務省によると、23年の輸出額は前年比1.0%減の2845億6180万米ドルだった。主要輸出先の景気減速などで年央まで落ち込みが続き、3年ぶりの前年割れを記録した。24年1~8月は前年同期比4.2%増の1971億9280万米ドルだった。


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