【亜州ビジネス編集部】
商務省の7日発表によると、2024年9月の国内建材価格指数の上昇率は前年同月比で0.5%だった。プラスは4カ月連続。ただ、前月(0.7%)からは伸びが縮小した。鉄・鉄鋼製品(マイナス2.6%)が前月(マイナス2.0%)を上回る落ち込みだった。
全9品目のうちプラスは5品目だった。鉄・鉄鋼製品は指数の構成比が28.6%と高く、全体に与える影響が大きい。他の8品目の上昇率は、◆木材・木製品=4.6%◆セメント=マイナス1.0%◆コンクリート製品=1.2%◆タイル=マイナス0.7%◆塗料=0.5%◆衛生陶器=マイナス2.9%◆電気設備・配管=2.9%◆その他=6.2%――だった。「その他」は伸びが加速し、衛生陶器は下げ幅が縮小した。一方、塗料と電気設備・配管の2品目は伸びが減速。セメントとタイルの2品目は下げ幅が拡大した。木材・木製品とコンクリート製品の2品目は横ばいだった。
1~9月の平均上昇率は前年同期比でマイナス0.3%。うち鉄・鉄鋼製品はマイナス2.6%だった。同省は10~12月の建材価格について、上昇傾向にあるとの見方を示した。国営企業によるインフラ整備事業の拡大や、観光回復に伴うホテルやレストランの改装、中国政府による不動産支援策などが建材価格を押し上げる要因となる見通し。ただ、家計債務の増加などを背景に不動産市場の成長が鈍化し、建材の需要は縮小傾向にあるとみている。