【アセアン】24年のGDP成長率予測、5カ国で上方修正=世銀

【亜州ビジネス編集部】

世界銀行(WB)は、「東アジア・太平洋地域半期経済報告書」の2024年10月版を発表し、シンガポールとブルネイを除く東南アジアの8カ国のうち5カ国で、24年の国内総生産(GDP)成長率予測を前回(24年4月版)から上方修正した。上げ幅はマレーシア(4.9%)とベトナム(6.1%)で大きく、いずれも前回から0.6ポイント引き上げた。

今回の報告書は9月27日時点の各国情報を基に作成した。現地報道によると、世銀でマレーシアを担当するアプルバ・サンギ主任エコノミストは、「消費者信頼感、製造業、サービス業の指標で前向きな傾向が見られる」と同国の上方修正の理由を説明。政治的な安定の高まりに加えて、投資を促進する政策環境がより好ましい状況になりつつあるとの見方を示した。

ベトナムは9月上旬に甚大な台風被害を受けたものの、製造業が好調に推移している。10月上旬発表の第3四半期のGDP成長率は前年同期比7.4%と、大方の予測を上回った。このほか、世銀はインドネシア(5.0%)、フィリピン(6.0%)、ラオス(4.1%)の予測も上方修正した。

一方、タイ(2.4%)は前回から0.4ポイント下方修正。カンボジア(5.3%)とミャンマー(1.0%)も予測を引き下げた。


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