【亜州ビジネス編集部】
対話型AI(人工知能)「チャットGPT」を運営する米オープンAIは、今年末までにシンガポールでアジア2カ所目となる拠点を開設する。同国政府系のAIシンガポールとの協力や地域連携の促進に重きを置き、東南アジアの文化や言語に対応した生成AIモデルの開発に取り組む。ストレーツタイムズなどが9日付で伝えた。
米国以外では4カ所目、アジアでは東京に次ぐ拠点で、年内に5~10人を雇用する予定。販売や情報セキュリティー、ソリューションエンジニアリングなどの分野で現地の人材を採用する。AIの研究や開発、導入推進を行うAIシンガポールとの協業では100万米ドルを投じる予定で、ほかにもシンガポール国内や近隣国の政府機関、企業、研究機関と連携する。
オープンAIは2015年設立。22年にチャットGPTをリリースして急速に利用者を増やしている。アジア太平洋地域では、シンガポール配車アプリ大手のグラブや、デザイン制作サイト運営の豪キャンバなどと提携し、AI活用を推進。11月21日にはシンガポールで開発者やスタートアップ向けのイベントを開催するとしている。