【亜州ビジネス編集部】
タイ工業連盟(FTI)の24日発表によると、2024年9月の国内自動車生産台数は前年同月比25.5%減の12万2277台だった。前年同月を下回るのは14カ月連続。減少幅は前月から拡大し、約4年ぶりの大きさとなった。1トンピックアップトラックの国内販売不振などで国内販売向け生産が引き続き大幅減だったほか、輸出向け生産も2桁のマイナスとなった。
国内向け生産は42.3%減少。自動車ローンの与信厳格化を背景に1トンピックの国内販売低迷が続き、足元で生産台数は50%超の減少が続いている。9月の国内新車販売台数は約3万9000台と、新型コロナウイルス禍下で最少だった20年4月以来の少なさだった。
輸出向け生産は15.8%減で、2カ月連続のマイナス。中東情勢の悪化などを背景に完成車(CBU)の輸出台数は6.8%減の8万254台に落ち込んだ。CBU輸出の前年割れは3カ月連続となる。
一方、乗用電気自動車(EV)の生産台数は1481台と、前月との比較で4.2倍に拡大。7月に中国EVメーカーの比亜迪(BYD)と広汽埃安新能源汽車(AION)が工場を開所し、生産が増えてきた。ハイブリッド車(HV)は前年同月比で2.2%増の1万4445台と拡大が続いている。
1~9月の全体の生産台数は前年同期比18.6%減の112万8026台だった。同連盟は7月下旬、24年の年間生産台数の目標を170万台に下方修正した。ただ達成には10~12月に月平均19万台超を生産する必要があり、困難な状況となっている。
バイク生産6%減
同連盟によると、9月の国内バイク生産台数は前年同月比6.2%減の18万7385台だった。内訳は、CBUが13.3%減の14万6590台、輸出向けの完全組み立て部品(CKD)が32.5%増の4万795台。輸出台数(CBUとCKDの合計)は19.3%増の6万9753台だった。1~9月のバイク生産台数は前年同期比8.1%減の173万5818台だった。