【亜州ビジネス編集部】
カシコン銀行傘下の総合研究所カシコン・リサーチ・センター(KRC)は24日、2024年のタイの自動車輸出台数が前年比6%減の105万台に落ち込むとの予測を発表した。中国が電気自動車(EV)、日本がハイブリッド車(HV)の輸出を拡大しており、東南アジア市場でタイの輸出シェアが低下しているという。
タイは17年から東南アジア市場向けの乗用車輸出でシェア首位を堅持しているが、24年は中国と日本に抜かれ、3位に転落する見通し。21年はタイ、日本、インドネシア、中国の順だったが、24年1~7月は中国、日本、タイ、インドネシアの順となった。インドネシアとの差は21年に倍近くあったが、足元では縮まっている。
タイでは、22~23年に補助金交付と減税を柱とする政府のEV振興策の適用を受けた中国メーカーを中心に現地生産が始まっているが、まずは国内販売向け生産が中心となっている。一方、インドネシアでは小型ガソリン車の輸出が拡大。フィリピンやベトナムなどで需要が高まっているという。