【亜州ビジネス編集部】
カーエレクトロニクス企業の業績が堅調だ。29日までに1~9月決算を報告したA株上場する自動車部品メーカー123社のうち、86社(69.92%)が前年同期比の増収、79社(64.23%)が増益を達成。また、第3四半期までの業績予告を発表した16社では、4社を除いた残り12社が増益を想定している。証券日報が30日付で伝えた。
近年急成長した新エネルギー自動車(NEV)産業の影響を受け、自動車部品業界も海外展開、カーエレクトロニクスなどが業績拡大のキーワードに浮上している。燃料車時代に国内市場を中心に展開していた車部品メーカーも、電動化・スマート化の需要を踏まえ、海外市場やカーエレクトロニクスに大きな成長機会を掌握した。
1~9月決算を報告した123社では、133.71%の昆山滬光汽車電器を筆頭に、トランスミッション生産の湖北華陽汽車変速系統、車体モジュール生産の博俊科技、エアバッグ生産の浙江松原汽車安全系統(300893/SZ)の増収率が50%を超えている。増益率に関しては、自動車用ワイヤーハーネス(組み電線)生産の滬光汽車電器が2030.18%、アルミニウム精密ダイカストの広東派生智能科技が771.96%、ベアリング生産の泰徳が472.36%、エンジン部品生産の成都西菱動力科技が417.61%に達した。これらを含めて、増益率100%超の企業は14社を数える。
ハイテク自動車部品メーカーの寧波均勝電子もまた、1~9月の売上高が411億3500万人民元に拡大した。累計受注額は704億人民元に伸びている。スマートカー分野への積極展開を通じ、業務範囲を広げてきた。UWB(超広帯域)技術やADAS L2スマートカメラ、車-路-クラウド一体化事業など新技術を導入している。
一方、車載電子部品メーカーの恵州市華陽集団は、今年1~9月の純利益が前年同期比51.26~59.67%増の4億5000万~4億7500万人民元に達するとの見通しを明らかにした。車内制御装置、HUD(ヘッドアップディスプレー)、ワイヤレス充電、精密駆動装置、音声制御装置、光通信モジュールなどカーエレクトロニクス製品の販売が急増しているという。