【亜州ビジネス編集部】
東京ガスは10月31日、バンコク都心の大型複合施設「ワン・バンコク」の開業に伴い、同社や三井物産などの合弁会社が同施設の地域冷房事業と配電事業を本格開始したと発表した。タイ国内で都市型地域冷房が導入されるのは初めてという。
発電大手の地場ガルフ・エナジー・デベロップメントを含む3社で設立した合弁会社、バンコクスマートエナジーを通じて、関連プラントを設計・建設。稼働開始から30年間の運営も担う。プラントにはエネルギー使用量を最適化するシステムを導入し、翌日の天気予報や過去の需要データなどから施設ごとに異なる冷房負荷を予測して冷熱を生産・供給する。
ワン・バンコクは、大手財閥TCCグループが総額32億米ドルを投じる国内最大級の民間開発事業。ルンピニ公園の隣接地16万7000平方メートルにオフィルビル5棟、ホテル5棟、高級マンション3棟、商業施設、芸術文化施設などが設けられる。10月25日に一部が開業し、全体の完成は2026年以降とされる。