【亜州ビジネス編集部】
ラオス統計局の発表によると、2024年10月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比で20.7%だった。前月を1.0ポイント下回る水準。上昇率は4カ月連続で鈍化し、22年5月以来、2年5カ月ぶりの低さとなった。大雨・洪水の影響で食品価格の値上がりが加速したものの、燃料油など輸入品の伸びが縮小した。
輸入品(15.4%)は前月から3.0ポイント減速し、22年6月以来の低水準を記録。原油価格の下落を受けて燃料油(マイナス6.5%)が低下傾向にある。一方、国産品(23.3%)の伸びは前月から横ばいだった。
品目別では全12品目のうち、食品・非アルコール飲料(22.1%)を除く11品目で前月から伸びが縮小した。食品・非アルコール飲料では生鮮野菜(47.6%)の伸び加速が続いており、家禽(かきん)肉(29.0%)や果物(23.2%)も高水準で推移している。コメ(9.8%)は前月から横ばいだった。
CPIは通貨安と燃料高で23年2月に41.3%まで上昇し、00年3月以来、22年11カ月ぶりの高水準を記録した。その後は23年末にかけて伸びが縮小し、以降は24年8月まで25%前後での推移が続いていた。統計局は高インフレが続く要因として、国内製造業が未発達で輸入への依存が大きいことや、為替が不安定なこと、価格管理体制が不十分なことを挙げている。