【亜州ビジネス編集部】
タイ工業連盟(FTI)が13日発表した2024年10月の産業景況感指数(100以上が好感)は89.1となり、前月から2.0ポイント上昇した。指数の上昇は3カ月ぶり。洪水被害が収束し始めたことなどがプラスに影響した。
ナワ副会長は指数上昇の要因として他にも、◆国民の大半に1万バーツの電子通貨を一時給付する「デジタルウォレット政策」の第1弾が実施されたこと◆政策金利の引き下げに伴い金融コストが低下したこと◆入国制限の緩和に伴い外国人観光客が増えていること――などを挙げた。
一方、マイナス要因には、◆家計債務の高止まりで購買力が低下していること◆安価な輸入品の流入で国産品の需要が減退していること――などを挙げた。
3カ月後見通し指数は98.4となり、前月から1.7ポイント上昇した。デジタルウォレット政策の第2弾など政府の景気刺激策に期待が高まり、2カ月連続で上昇した。
指数は「良い、良くなった」と回答した企業の割合から「悪い、悪くなった」と回答した企業の割合を差し引き、100ポイントを足した値。100を上回れば「好感」とされる。今回の調査対象は製造業の1365社。