【亜州ビジネス編集部】
サイアム商業銀行(SCB)傘下の調査機関であるエコノミック・インテリジェンス・センター(EIC)は、2025年の国内新車販売台数を55万台と予測した。24年から横ばいの見通し。25年下半期に底を打ち、その後は徐々に上向くものの、新型コロナウイルス流行前の水準に回復するのは28年以降になるとみている。16日付ポストトゥデーなどが伝えた。
EICは回復のペースが遅い要因として、◆金融機関がローンの審査を厳格化していること ◆家計債務の高止まりで購買力が低下していること ◆メーカー同士の価格競争を見守るため、消費者が購入を先延ばしにしていること――などを挙げた。
一方、25年のハイブリッド車(HV)と電気自動車(EV)の販売台数は合計で21万台となり、全体の30%超を占めると予測した。うちEVの割合は、中期的に10%の水準で推移するとみている。消費者のEV購入を妨げる要因としては、◆充電所が不足していること ◆交換部品の国内供給が少ないこと ◆保険料など維持費が高いこと――などを挙げた。
近年の新車販売台数(タイ国トヨタ自動車(TMT)の集計による)
◆18年=103万9153台(前年比19.2%増)
◆19年=100万7552台
◆20年=79万2146台
◆21年=75万9119台
◆22年=84万9388台
◆23年=77万5780台
24年1~9月は前年同期比25.3%減の43万8659台だった。