【亜州ビジネス編集部】
中古車競売を手掛けるユニオン・オークションは、自動車ローンの滞納により差し押さえられる車両の数が2024年は25万台となり、前年(23万台)から8.7%増える見通しを明らかにした。景気減速や家計債務の高止まりなどを背景に、差し押さえが増えていると指摘。特にピックアップトラックが多く、全体の6割を占めるとみている。27日付ターンセタキットなどが伝えた。
24年に競売にかけられる電気自動車(EV)の数は100台に増えると予測。23年実績は40台だった。中国のEVメーカーが行っている価格競争について同社は、消費者の購入決定を遅らせる要因になっており、価格体系だけでなく、自動車産業全体に影響を与えていると指摘した。
25年に差し押さえられる車両の数は25万台と予測した。家計債務の高止まりや自動車担保融資の増加などを背景に、24年と同水準になるとみている。中古車の平均販売価格は23年下半期に最大30%下落したが、24年初めから上昇傾向にあり、25年は10~15%上昇すると予測した。一方、国内新車販売台数については55万~57万台と予測。今後1~2年は横ばいで推移するとの見方を示した。