【亜州ビジネス編集部】
タイ国トヨタ自動車(TMT)の11月29日発表によると、2024年10月の国内新車販売台数は前年同月比36.1%減の3万7691台だった。前年割れは17カ月連続。前月の台数も下回り、新型コロナウイルスの行動制限があった20年4月以来、4年6カ月ぶりの少なさとなった。自動車ローンの与信厳格化を背景に1トンピックアップトラックで40%前後の落ち込みが続き、乗用車も低迷している。
1トンピックの販売は42.0%減の1万3347台。22カ月連続のマイナスで、台数は大洪水があった11年11月以来の低水準となった。乗用車は29.7%減の1万5559台と、9カ月連続の前年割れだった。ほか、商用車に含まれるスポーツ多目的車(SUV)も14.7%減の6255台と落ち込んだ。
電気自動車(EV)の販売台数は4130台に半減し、新車販売に占める割合は11.0%に低下。また、これまで拡大基調にあったハイブリッド車(HV)も落ち込み、2割減の7300台だった。
メーカー別の販売では、日系9社のうち三菱自動車を除く8社が前年を割り込んだ。ただ、中国系なども販売を落としたことから、日系合計のシェアは78.0%と前年同月(75.0%)から上昇した。三菱自動車は乗用車の販売が倍増した。
一方、EVを中心とする中国系11社のシェアは11.7%で、前月(12.8%)から低下した。10月から新たにジーカー(極コク)とエックスポン(小鵬汽車)が集計に加わり、販売台数はそれぞれ62台、45台だった。
1~10月の全体の販売台数は前年同期比26.2%減の47万6350台。日系9社のシェアは76.4%となり、前年同期を2.0ポイント下回った。中国11社は13.0%だった。