【ベトナム】省庁統廃合で大再編へ、来春にも計画最終化

【亜州ビジネス編集部】

政府は、省庁の統廃合などを通して政府機関の大再編を進める。共産党政治局の方針に基づくもので、来春にも計画を固める。行政の無駄削減や効率化、国家財政の管理強化、デジタル化推進などに向けて抜本的な改革に乗り出す。政府公式サイトが3日付で伝えた。

共産党中央委員会のレ・ミン・フン組織委員長が1日明らかにしたもので、計画投資省と財務省、運輸省と建設省をそれぞれ統合。また情報通信省と科学技術省を統合し、科学技術とデジタル改革の管理業務を担う。天然資源・環境省と農業・農村開発省は統合して、農業、天然資源、環境の管理を担当。労働・傷病兵・社会問題省は廃止し、その業務を内務省や教育・訓練省、少数民族委員会などに移管する。

省傘下組織も抜本的に再編する。国庫や税務総局、税関総局、社会保険庁、市場管理局などが再編対象に含まれる。国営企業資本管理委員会と国家金融監督委員会は廃止し、財務省やベトナム中央銀行に業務を移管する。

一方、国会も委員会組織を再編する計画で、4委員会を削減予定。経済と財政・予算、社会問題と文化・教育、司法と法律の各委員会をそれぞれ統合する。一方、外交委員会は廃止し、業務を外務省や国会内の関連機関に移管する。

ベトナムでは、非効率で煩雑な行政運営が中央・地方問わず長年課題とされており、共産党政治局は23年末に無駄削減と効率化を目指す方針を発表。これに基づき今回の大規模再編を進める。


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