【亜州ビジネス編集部】
日本貿易振興機構(ジェトロ)が発表した海外進出する日系企業の実態調査によると、2024年に営業黒字を見込む日系企業の割合は東南アジアで65.2%となり、前年の60.9%から上昇した。ただ、世界全体の65.8%は下回った。
調査は年1回行われている。24年は海外83カ国・地域の日系企業1万8186社を対象として、8~9月にオンライン配布・回収によるアンケートを実施。7410社から有効回答を得た(有効回答率40.7%)。
東南アジアの黒字企業の割合は国別で、インドネシアの72.1%が最も高く、これに◆ラオス(71.0%)◆マレーシア(70.8%)◆フィリピン(69.8%)◆シンガポール(65.9%)◆タイ(64.1%)◆ベトナム(64.1%)――が続いた。前年からの伸び率では25.6ポイント上昇のラオスが最高で、フィリピンやベトナムも10ポイント近く上昇した。
24年の業況感指数(DI)は、東南アジアはプラス15.5で、世界全体(プラス11.1)を上回った。DIは業況が前年から「改善」と回答した企業の割合から「悪化」と回答した企業の割合を差し引いた値。
東南アジアでは国別で、ベトナムのプラス31.9が最も高く、以下はラオス(プラス29.0)、フィリピン(プラス21.2)が続いた。一方、タイ(マイナス2.5)やミャンマー(マイナス16.7)では悪化が改善を上回った。