【亜州ビジネス編集部】
カシコン銀行傘下の総合研究所カシコン・リサーチ・センター(KRC)は4日、2025年の実質国内総生産(GDP)成長率予測を前年比2.4%と発表した。24年見込みの2.6%からやや減速する見通し。観光業の回復が一服する上、米国のトランプ次期政権が掲げる関税政策で世界経済の不確実性が高まり、輸出が減速するとみている。一方、貿易摩擦に伴うタイへの生産移転が増え、民間投資の追い風になると見込む。
25年の輸出額は2.5%増と予測し、前年見込み(4.5%増)から減速すると予測。外国人観光客数は3750万人と前年見込み(3560万人)を上回るものの、低い伸びにとどまり、新型コロナウイルス流行前の19年の4000万人を依然として下回るとみている。
民間投資は2.0%増となり、前年見込み(0.7%減)からプラス転換すると見込む。外国直接投資(FDI)では自動車と電子産業が増えるとみている。
このほか、インフレ率は0.7%に加速し、ドバイ原油価格は1バレル76.0米ドルに低下すると予測した。政策金利は現行の2.25%から2.00%に引き下げられるとの見方を示した。