【亜州ビジネス編集部】
政府住宅銀行傘下の不動産情報センター(REIC)が12月初めに発表した2024年の高齢者施設市場調査によると、国内の施設数は916カ所あり、1年前の前回調査から158カ所増加した。うち介護施設が832カ所で平均入居率は70.9%。定員数は全体で3万1851人、うち介護施設は2万2273人だった。高齢化が急速に進む一方、施設の開発ペースは緩やかで、REICは需要に対して供給が不十分としている。
都県別の介護施設の入居率は、東部チョンブリー県が77.0%と高く、これに◆東北部ナコンラチャシーマ県=73.7%◆北部チェンマイ県=73.1%――が続いた。介護施設の数が最も多いバンコクは69.2%。これら4都県はいずれもタイ人と外国人の間で人気が高まっているという。
一方、住宅型施設の数は84カ所で、定員数は9578人。入居率はバンコクが75.6%と高く、施設の数が最も多い首都東郊サムットプラカーン県は70.9%だった。
国内の高齢者数(60歳以上)の割合は、1994年に人口の6.8%にとどまっていたが、2024年に20.0%に達した。REICは今後も上昇傾向にあるとみている。
REICによる高齢者施設市場調査は今回で2回目。1年前の前回調査では、施設の数は758カ所、平均入居率は69.3%。定員数は計1万9490人だった。