【アセアン】中国車「ナタV」、東南ア車安全評価で初の“星なし”

【亜州ビジネス編集部】

東南アジア諸国連合(ASEAN)の新車安全評価「ASEAN NCAP」(2021~25)で、中国「ナタ汽車(NETA)」ブランドの電気自動車(EV)「ナタV」が最低評価の「星なし」となった。評価は最も安全性が高い「5つ星」から6段階あり、現行基準での星なしは初めてという。

同評価の実施機関が9日発表した。それによると、運転者の頭部や首、胸部などの保護が不十分だったため前面衝突試験で0点となったほか、側面衝突試験の胸部保護が不十分で得点が低かった。シートベルトの安全機構が不十分なことなども低評価につながった。子供乗員保護(COP)に関する性能では概ね良好な結果を得たが、チャイルドシートの取り付けなどで点数が低かった。

評価実施機関は、内外装のデザインや設備だけでなく、車を購入する際は安全性能も考慮すべき重要なポイントになると指摘。また、EV市場で競争が激化する中、メーカーは開発時に安全性を最優先すべきと主張した。

同モデルは中国の合衆新能源汽車が手掛ける。東南アジアでは22年にタイで発売した後、インドネシアやマレーシア市場にも投入した。現在は、タイやインドネシアで組立生産する後継モデルの「ナタV2」に販売が移行している。


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