【亜州ビジネス編集部】
バンコク近郊で11月28日~12月10日に開催された自動車展示販売会「第41回タイランド・インターナショナル・モーターエキスポ」で、自動車の受注台数は前年開催の第40回に比べ2.4%多い5万4513台だった。前年に続き中国の電気自動車(EV)の新規参入が増え、中国車のシェアは47.7%に拡大。一方で日本車のシェアは41.8%と前年から低下し、初めて中国車が日本車を上回った。
主催のインターメディア・コンサルタンツ(IMC)の11日発表によると、来場者数は142万6044人で、前年の150万人超から減少。イベント全体の販売総額は550億バーツ(約2500億円)となり、前年を2割ほど下回った。車両の平均価格は自動車が125万9928バーツ、バイクが19万1063バーツで、共に前年から低下した。
自動車のうちEVの割合は41.3%、EV以外のエンジン車などは58.7%。車種別ではスポーツ多目的車(SUV)が60.9%を占め、足元で販売不振が続くピックアップトラックは5.5%にとどまった。
自動車のブランド別受注台数では、中国車のシェアが前年の42.7%から拡大した。中国ブランドの出展数は前年の7から今回は16に増え、計2万6021台を受注。EV最大手の比亜迪(BYD)が全体2位に入ったほか、新規参入組では吉利汽車が電動ピックアップトラック「リッダラ」(532台)を含む3ブランド合計で2164台と健闘した。日本車は8ブランドで計2万2768台を受注。トヨタが前年を14.5%上回る8297台で全体の首位を維持した。
国内新車販売が低迷する中での開催となったものの、全体の受注台数は前年開催から増加。インターメディアのクワンチャイ会長は、「大成功に終わり、市場が活気を取り戻すのに貢献できる」と評した。