【アセアン】24年の域内成長率予測4.7%、ADBが上方修正

【亜州ビジネス編集部】

アジア開発銀行(ADB)は11日発表した「アジア経済見通し2024年12月版」で、東南アジアの24年の国内総生産(GDP)成長率予測を4.7%とし、前回発表(9月)から0.2ポイント引き上げた。主要6カ国のうちタイ、ベトナム、マレーシア、シンガポールの4カ国で上方修正。残り2カ国は据え置いた。

最も上げ幅が大きかったシンガポール(3.5%)は0.9ポイントの上方修正。主力の電子を中心とする製造業が予想を上回って成長し、全体をけん引するとみている。

タイ(2.6%)とマレーシア(5.0%)は、公共支出や輸出の回復が予想を上回っているとして、それぞれ0.3ポイント、0.5ポイント上方修正した。ベトナム(6.4%)も輸出の回復や継続的な財政支援措置がGDP成長を下支えしているとみており、前回から0.4ポイント引き上げた。インドネシア(5.0%)とフィリピン(6.0%)は前回から据え置いた。

東南アジア全体では、世界的なサプライチェーン(供給網)の再構築の動きにより製造業などが恩恵を受けているとした。一方、米国の急激な政策転換や地政学的な緊張の高まりなどを下振れリスクに挙げた。


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