【シンガポール】24年の経済成長4.0%に加速、製造が回復=速報値

【亜州ビジネス編集部】

貿易産業省は2日、2024年の実質国内総生産(GDP、速報値)成長率が前年比4.0%だったと発表した。製造業の回復で23年の1.1%から大きく加速し、22年以降では最高の伸びを記録。同省予想の3.5%も上回った。

生産部門では製造業が3.5%で、前年のマイナス4.3%からプラス転換。一方、建設業は4.8%で、前年の5.2%から伸びが鈍化した。

サービス業は4.1%と、前年の2.3%から伸びが加速した。うち卸小売り・運輸・倉庫は4.7%、情報通信・金融・保険・プロフェッショナルサービスは4.8%で、ともに伸びが加速。一方、宿泊・外食・不動産・管理支援サービスは2.0%に減速した。

貿産省は25年のGDP成長率を1.0~3.0%と予想。地政学的緊張の高まりや米国のトランプ次期政権による貿易政策が成長の重しになるとみている。一方、ストレーツタイムズによると、24年の好調な成長率を受けて、OCBC銀行は25年の成長率予想を2.2%に下方修正した。電気・電子分野の成長が期待できるものの、好調だった24年の反動で成長率は下がるとみている。

4Qは4.3%成長、伸び鈍化

24年第4四半期のGDP成長率(速報値)は4.3%で、16四半期連続のプラスだった。ただ前四半期の5.4%からは伸びが減速した。

生産部門では、製造業が4.2%と前四半期から減速した。電気・電子と輸送エンジニアリングの分野では生産が拡大した。一方、建設業は5.9%、サービス業は4.3%で、ともに前四半期から伸びが加速した。

GDP成長率は季節調整済み前四半期比で0.1%と、7四半期連続のプラス。ただ前四半期(3.2%)から伸びが鈍化した。生産部門では、製造業がマイナス2.5%で、前四半期のプラス12.8%からマイナス転換。建設業は3.4%で伸びが加速した。サービス業は前四半期をやや下回る0.6%だった。


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