【亜州ビジネス編集部】
キユーピーは9日、タイとインドネシアの既存工場に新設した生産ラインが今月から本格稼働を開始すると発表した。マヨネーズやドレッシングの生産能力を増強し、アジア太平洋地域での需要増に対応する。
タイでは、現地法人のキユーピータイランドが西部ラチャブリー県で操業する工場にマヨネーズ類を生産する新棟を建設した。東南アジアで初となる高速充てんラインを導入し、生産能力を約3万6000トンに倍増。同法人はオセアニア向けの輸出事業が好調で、2023年度のマヨネーズ類の輸出額が19年度比で3倍以上に拡大している。今後はタイ国内の需要増も見込まれるという。
インドネシアでは、現地法人のキユーピーインドネシアが西ジャワ州ブカシ県に構える工場にマヨネーズやドレッシングの生産ラインを増設。年産能力を現在の7500トンから1万9500トンに引き上げた。同国内では、一般的なミニマート(小型スーパー)でマヨネーズやドレッシングの導入が広がり、商品認知率も徐々に高まっているという。
両拠点には東南アジアでグループ初となる一般向けの工場見学スペースも新設した。顧客との接点を増やし、食育活動を通してキユーピーブランドのファンづくりに取り組む。