【亜州ビジネス編集部】
タイ工業連盟(FTI)の28日発表によると、2024年の国内自動車生産台数は前年比20.0%減の146万8997台だった。前年を下回るのは2年連続で、台数は新型コロナウイルスの影響があった20年以来、4年ぶりの少なさ。金融期間によるローン審査の厳格化などでピックアップトラックを中心に国内販売が大きく落ち込んだ上、輸出も下半期に低調だった。同連盟は25年の生産台数を2.1%増の150万台と予測。輸出向け生産がやや落ち込む一方、電気自動車(EV)などの国内生産が増えると見込む。
24年の生産台数は、同連盟の下方修正後の予測である150万台も下回った。仕向地別では国内販売向けが33.1%減、輸出向けが12.1%減。国内の新車販売台数は約26%減少し、ピックアップが4割減と大きく落ち込んだ。完成車(CBU)の輸出台数は8.8%減の101万9213台。中東情勢の悪化などで4年ぶりの前年割れとなった。
25年の生産台数の見通しは、国内販売向けが8.7%増の50万台、輸出向けが0.9%減の100万台。国内向けはEV生産の活発化のほか、観光業や農業の成長に伴う消費拡大に期待する。一方、輸出では、米新政権の関税政策が不透明なことや、他国での生産増によるタイ産ピックアップの受注減などが懸念されるとしている。
24年のバイク生産2%減
同連盟によると、24年の国内バイク生産台数は1.9%減の242万6367台だった。内訳は、CBUが11.0%減の188万7208台、輸出向けの完全組み立て部品(CKD)が53.1%増の53万9159台。輸出台数(CBUとCKDの合計)は14.1%増の93万8762台だった。FTIは25年のCBU生産台数を11.3%増の210万台と予測している。