【亜州ビジネス編集部】
三菱造船は30日、インドネシア海上保安機構(バカムラ)向けの大型巡視船1隻を受注したと発表した。日本政府による無償資金協力事業「海上保安能力向上計画」に基づくもので、バカムラが海難救助や海上法執行を迅速かつ適切に実施できるよう提供される。
下関造船所で建造し、2028年3月の完成・引き渡しを予定する。バカムラによると、船舶の全長は86メートル、速力は22ノット(時速41キロメートル)。資金協力の限度額は90億5300万円で、昨年3月に国際協力機構(JICA)が贈与契約を交わしていた。
インドネシアの海域では違法漁業や密航・密輸、海賊行為、事故が多発し、対応に向けたバカムラの能力強化が喫緊の課題になっているという。
三菱造船はフィリピン沿岸警備隊(PCG)にも巡視船を供給している。