【亜州ビジネス編集部】
商務省が6日発表した2025年1月の消費者物価指数(CPI)上昇率は、前年同月比で1.3%だった。前月(1.2%)を小幅に上回り、5カ月連続で伸びが加速。果物など食品の伸びが加速し、指数全体を押し上げた。振れ幅の大きいエネルギーと生鮮食品を除くコア指数(0.8%)は、24年10月以降に4カ月連続の横ばいで推移している。
食品・非アルコール飲料(1.8%)は前月から0.5ポイント上昇。グアバなど生鮮果物(5.5%)やコメ・粉製品(1.9%)の伸びが加速したほか、生鮮野菜(0.4%)が3カ月ぶりの値上がりに転じた。食品以外では、車両用燃料(5.3%)が引き続き高水準だった。前年同期に軽油価格が政策で抑えられていた反動があって高い伸びとなっている。
同省は2月のCPIについて、1月と同程度の伸びになると予測。指数を押し上げる要因には、軽油価格の上昇や観光業の回復、ココナツなど一部農産物の不作に伴う価格の高止まりを挙げた。一方、政府による電気や調理ガスの料金抑制、大企業の販促活動実施などがインフレを抑える要因になるとの見方を示した。
25年のCPI上昇率は前年比で0.3~1.3%(平均0.8%)と予測し、前月から据え置いた。