【タイ】24年の工場閉鎖1千件超、25年も高水準に=KRC

【亜州ビジネス編集部】

カシコン銀行傘下の総合研究所カシコン・リサーチ・センター(KRC)は、2024年の工場閉鎖数が1234件となり、月平均100件以上の閉鎖が前年(1811件)から続いていると発表した。景気減速や輸入品の流入による競争の激化などを背景に、特に中小企業の工場で閉鎖が目立つと指摘。25年は新たな貿易戦争や購買力低下などの影響を受け、引き続き閉鎖数が高水準で推移すると予測している。

24年に閉鎖した工場の資本金総額は478億3300万バーツで、前年(1803億8700万バーツ)から73.5%減少した。1件当たりの平均資本金は61.0%減の3900万バーツで、中小規模の閉鎖の多さを反映した結果となった。業種別では、家具や電子、衣服、自動車、鉄鋼などの閉鎖が目立った。

一方、工場新設数から閉鎖数を引いた純増数は、23~24年の月平均で52件となり、21~22年(127件)から半減した。24年の新規雇用は1件当たり平均36人で、解雇(28人)を上回ったものの、残業など労働時間が減少しており、労働者の収入増につながっていないと指摘した。


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