【タイ】GDP予測を2.4%増に据え置き=カシコン総研

【亜州ビジネス編集部】

カシコン銀行傘下の総合研究所カシコン・リサーチ・センター(KRC)は17日、2025年の実質国内総生産(GDP)成長率予測を前年比2.4%と発表し、24年12月の前回予測から据え置いた。米国のトランプ新大統領が掲げる関税政策で輸出が減速する一方、貿易摩擦に伴うタイへの生産移転が増え、民間投資の追い風になると見込む。

民間投資は2.5%増と予測し、前回予測(2.0%増)から引き上げた。個人消費の予測は2.4%増に据え置いた。経済の先行きが不透明な状況の中、消費者が支出に慎重になっているものの、国民の大半に1万バーツの電子通貨を給付する「デジタルウォレット政策」の実施が個人消費を後押しするとみている。

輸出額と外国人観光客数の予測も据え置いた。輸出額は2.5%増、外国人観光客数は3750万人とみている。外国人観光客数は前年実績(3550万人)を上回るものの、各国の観光誘致策による競争の激化などを背景に低い伸びにとどまり、新型コロナウイルス流行前の19年の4000万人を依然として下回る見通し。

国家経済社会開発委員会(NESDC)が同日発表した24年の実質GDP成長率は2.5%だった。前年(2.0%)から伸びが加速したものの、KRCが予測した2.6%をやや下回った。


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