【アセアン】24年の東南ア出前市場13%拡大、3年ぶり2桁成長

【亜州ビジネス編集部】

シンガポールの市場調査会社モメンタムワークスは、東南アジアの出前市場は2024年にGMV(流通取引総額)ベースで193億米ドル規模となり、前年比13%拡大したと発表した。22~23年の1桁成長を経て3年ぶりに2桁成長。各社が利益重視から成長重視へと戦略転換したことで利用が増えたと分析している。

国別

◆インドネシアが18%増の54億米ドルで最大。

◆タイ=42億米ドル(12%増)

◆フィリピン=28億米ドル(12%増)

◆シンガポール=26億米ドル(4%増)

◆マレーシア26億米ドル(7%増)

◆ベトナム=18億米ドル(26%増)規模は小さいものの、伸び率はベトナムが最も高かった。

企業別にみると、シンガポール系のグラブが104億米ドルでトップ。シェアは54%で、依然として市場を席捲した。これにドイツ系のフードパンダが27億米ドル(シェア14%)、シンガポール系のショッピーフードが23億米ドル(同12%)で続いた。ベトナム市場から撤退したインドネシア系のゴジェックは19億米ドル(10%)でショッピーフードに抜かれ、3位から4位に後退した。

各国では上位2社がシェア80%以上を占める寡占状態。ベトナムとフィリピン、マレーシア、シンガポールでは2社が90%以上を占めており、モメンタムワークスは、交渉中とされるグラブのゴジェック買収が実現した場合、さらに寡占状態が強まるとしている。

東南アジアの出前市場は18年に22億米ドルで、その後の6年で8倍に急拡大。モメンタムワークスは、各社が収益性を重視してコスト削減を進める中で22~23年は年5%成長にとどまったが、24年に成長重視へ戦略転換する中、再び成長が加速したとしている。


亜州ビジネスASEAN
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