【亜州ビジネス編集部】
タイ工業連盟(FTI)の25日発表によると、2025年2月の国内自動車生産台数は前年同月比13.6%減の11万5487台だった。前年同月を下回るのは19カ月連続。24年半ばから前月まで20%前後のマイナスで推移してきたが、輸出向け1トンピックアップトラックの生産拡大などで落ち込みが緩和した。
輸出向け生産は全体で9.5%減だった。うち1トンピックは6.1%増加。商務省の集計によると、2月は1トンピックの輸出額が2割増えている。一方、乗用車の輸出向け生産は47.0%減と大きく落ち込んだ。一部モデルが新型への切り替え時期で生産減となったほか、米国による関税引き上げの詳細が明確になる前に発注を控える動きがあったという。2月の完成車(CBU)輸出台数は1トンピックと乗用車の合計で8.3%減の8万1323台だった。
国内販売向け生産は21.3%減だった。2月の国内新車販売は約7%減少。家計債務の増加に伴うローン審査の厳格化で1トンピックを中心に前年割れが続く。ただ政府が3月下旬に1トンピックの融資保証制度を開始したことで、今後の回復への期待が高まっている。
輸出・国内向けを含む乗用車の電動車の生産台数は、◆ハイブリッド車(HV)=9.4%減の1万7715台◆プラグインハイブリッド車(HV)=4.1倍の2227台◆電気自動車(EV)=2.9倍の2242台――だった。
1~2月の全体の生産台数は前年同期比19.3%減の22万2590台だった。同連盟は1月下旬、25年の自動車生産台数の予測を前年比2.1%増の150万台と発表した。輸出向けが0.9%減の100万台、国内販売向けが8.7%増の50万台とみている。
■バイク生産0.4%増
同連盟によると、2月の国内バイク生産台数は前年同月比0.4%増の21万6632台だった。内訳は、CBUが3.5%減の16万9671台、輸出向けの完全組み立て部品(CKD)が17.4%増の4万6961台。輸出台数(CBUとCKDの合計)は8.7%減の7万7252台だった。1~2月のバイク生産台数は前年同期比2.2%減の43万703台だった。