【亜州ビジネス編集部】
米当局の輸出規制を受け、中国通信機器メーカー最大手の華為技術(ファーウェイ)が2021年のスマートフォン出荷に慎重なスタンスを示している。
同社がこのほど、韓国の主要代理店に通知したところによると、21年の出荷数は5000万台程度となる見通し。これは19年実績、20年予測のそれぞれ21%、26%に相当する規模にとどまる。米国の規制によって半導体供給が滞る中、同社は生産規模の縮小を迫られる見込みという。中国メディアが9日、韓国での報道を引用して伝えた。
ファーウェイのスマホ出荷数は19年に2億4000万台を記録。同社は20年出荷数を1億9000万台と見込んでいる。韓国メディアによると、米国の輸出規制を受け、サムスン電子とSKハイニックスは今月15日からファーウェイへの半導体チップ供給を停止する運びという。
ファーウェイによる生産規模の縮小によって、競合するサムスンが恩恵を受けるとみられている。サムスンは21年の目標として、欧州市場でのシェア拡大を目指す考え。同社の21年出荷目標は3億台。19年実績は2億9500万台、20年予想は2億4000万〜2億6000万台となっている。