【亜州ビジネス編集部】
中国のインターネットサービス最大手、騰訊HD(テンセント・ホールディングス)がシンガポールにアジア事業の地域統括拠点を設置するもよう。
海外オンラインゲーム業務など、一部事業を中国から移管する意向という。外電が15日伝えた。
米中対立の激化を背景に、中国企業の間では事業の一部を中国や米国などから東南アジアへ移転させ、リスク分散を図る動きがみられる。これ以前の報道によると、動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を提供する北京字節跳動科技(バイトダンス)もシンガポールに拠点を設置する計画。数十億米ドルを投資し、数百人を雇用する方針という。
テンセントはネット・モバイル関連の付加価値サービス、ネット広告、電子商取引(EC)を収益の柱とする。看板商品のインスタントメッセンジャー「QQ」で築いた膨大な顧客基盤とブランド力を背景に、交流サイト(SNS)、ミニブログ、オンラインゲームなど次々と新分野を開拓してきた。足元では、スマートフォン向けメッセージアプリ「微信」の利用者が国内外で12億人を突破。同サービスを基盤に、各事業の収益を伸ばしている。