【亜州ビジネス編集部】
2020年8月の輸出額(石油と再輸出を除くNODX)は、前年同月比7.7%増の153億6493万シンガポールドル(約1兆1900億円)だった。シンガポール企業庁が16日発表した。
増加は3カ月連続で、主力の電子製品(5.7%増)、医薬品(5.6%増)ともプラスを維持しており、国・地域別では中国や米国への輸出が2桁増。
電子製品は4カ月連続で増加。同製品の5割を占める集積回路(IC、7.2%増)が引き続きプラスだったほか、ディスクメディア製品(11.8%増)やパソコン(PC、15.2%増)が2桁増だった。電子以外では医薬品のほか、非貨幣用金(55.1%増)や特殊機械(25.7%増)、食品の調製品(18.9%増)などが好調。
主要10カ国・地域への輸出では、最大の中国向け(24.5%増)が2カ月ぶりのプラス。非貨幣用金や特殊機械の増加が寄与した。米国向け(14.1%増)は食品の調製品やICがけん引。日本向け(5.2%増)は7カ月連続のプラス。
1〜8月の累計は前年同期比5.9%増の1159億4413万シンガポールドルだった。同庁は8月中旬、20年通期の輸出額(NODX)を前年比3.0〜5.0%増とする予測を発表。非貨幣用金や医薬品、電子製品などの輸出が好調に推移していることを受け、5月時点で予測した1.0〜4.0%減から上方修正した。