WiSE独占インタビュー日本で初舞台、演出は堤幸彦氏「ロミオとジュリエット」に挑戦
3月に初の単独公演を成功させたBNK48の大久保美織さん。5月9日〜13日にかけて東京で行われるAKB48グループ企画の舞台「ロミオとジュリエット」に、オーディションを経て、キーマンの一人ベンヴォーリオ役に抜擢された。初舞台に挑む彼女の心境とは……稽古が始まる直前にインタビューした。聞き手・山形
「成長した私を見て、“おかえり”と心から思ってもらいたい」
(profile)
おおくぼ みおり
1998年生まれ。茨城県出身。2009年、親の仕事の関係で来タイ。特技は歌。好きな食べ物はせんべい。三姉妹の末っ子。BNK48第1期生。
どんな舞台?
映画「二十一世紀少年」など著名な作品でメガホンを取る堤幸彦氏が責任演出。メンバーの加藤玲奈によって200名を超えるAKB48グループメンバーから選ばれた32名が挑戦する舞台。「劇団れなっち」として脚本は書き下ろし
— まずは…単独コンサートお疲れ様でした!
美織:ありがとうございます。チケットは10分で完売と聞いて驚きましたし、2日間で1万1000人ものファンの方々が来てくれて、本当にうれしかったです。後ろまでファンの方で埋まっている光景がステージから見れて、こみ上げて来るものがありましたね。家族も来てくれて、自分のステージを見られるのは何だか変な感じでした。
— 次は、舞台ですね。オーディションに受かった心境は?
美織:受かりたい気持ちはもちろんあったんですけど、海外のメンバーを選んでくれないだろうと思っていたので、受かるかどうか……半々でしたね。オーディションではセリフを忘れたり失敗しちゃったところもあったので、受かったと聞いた時は、驚きましたし本当にうれしかったです。
— 演技経験はあったんですか?
美織:これまで演技をしたって言えるのは、幼稚園のお遊戯会だけで。なので、本格的に演じるのは今回が初めて。オーディションでは、今回ロミオ役に選ばれたAKB48の藤田奈々ちゃんと一緒だったんですが、彼女の演技を見た時に「これは落ちたな」って思う位演技が上手で、自分の実力のなさを思い知りました。けど、そんな私を選んでくださった分、とにかく頑張らないとなという気持ちです。
— 演じるベンヴォーリオ役について
美織:第一印象としては、すごいおバカな役(笑)。私はメンバーをいじったりするのが好きなキャラなんですけど、ベンヴォーリオはおっちょこちょいで、「そんなこと言っちゃうの!?」っていう発言をする子なんです。台本を見て、自分とのキャラの違いにできるかなと不安に思うこともありました。普段自分が言わないようなセリフと、天然キャラみたいな独特な空気感と……そうかと思ったら、いきなり真面目なことを言ったり。振り幅が大きいんです。全く未知の世界ですが、とにかくセリフを頭に入れて、メンバーやその場の雰囲気に合わせたり、堤監督に言われたポイントをしっかり吸収していきたいです。
— 相手がいて、演技も変わるだろうし
美織:そうなんです。ベンヴォーリオの場合、悪友が数人いる設定で掛け合いが多いので、1人で喋るというよりは誰かが喋っているところに乗っかる感じ。その場に合わせながら、自分のキャラクターをちゃんと見つけていければと思います。
— AKBグループの中に入る気持ちは?
美織:BNK48では、先輩がいない状況でやってきたんですが(途中加入の伊豆田莉奈を除いて)、今回は大先輩ばかり。芸能界に入ってまだ1年ですし、全員が自分より経験があるので、いきなり先輩が増えて緊張しています。ほとんどのメンバーが初対面ですし、すごく人見知りなので、自分から話しかけに行けないし。
— 前回の取材(2017年7月)では、日本で活動できるようにと話していましたね
美織:はい。今回の舞台は日本での活動に向けた最初の一歩というか、これを機に日本での仕事も増えていくとうれしいですし、タイの中でも日本に繋がりがある仕事が増えたらと思います。もちろんBNK48として活動していきたいので、日本を主体に活動することはありませんが。
— デビューから1年を経て、活躍の場が増しています
美織:ありがたい限りです。元々AKB48の人気のおかげだっていうのはわかっていますし、タイで有名になるきっかけになった「恋するフォーチュンクッキー※」もAKB48の代表曲だからっていうのもあるんですが、そこからさらにもうワンステップ。今回の経験を生かして、演技のお仕事もどんどん増やしていきたいです。タイで日本人の役があるなら、私がやりたいですし、次に繋げていきたいなと。※BNK48バージョンがYoutubeで視聴回数1億回突破
HYPERLINK “https://www.youtube.com/watch?v=mfqJyKm20Z4” https://www.youtube.com/watch?v=mfqJyKm20Z4
— 改めて、日本での稽古・舞台に対する意気込みを
美織:初めて会うメンバーも多いですし、スタッフさんだったり環境が全く変わってしまうので、不安がいっぱいですが、きっと考え過ぎず、楽しみながらやるのがいいのかなと思っています。自分自身を成長させていきながら、舞台が全て終わった後には挑戦して良かったと思いたいですし、タイのファンの方には「美織が戻ってきてくれて良かった」と思って頂きたいです。
実は、ファンの方に1カ月合わないのは今回が初めてなんですよ。だからこそ、タイに帰って来た時にはレベルアップした私を見せたいですし、それまで待っててねと宣言しました。なので、絶対に成長して帰ってきたいと思います!
(CLOSE UP)
■AKB48世界選抜総選挙に出馬!
BNK48からは10名
美織:6月16日、ナゴヤドームで開催するAKB48世界選抜総選挙。今年は海外グループからも参加可能に。
「最初は、ファンの方々を競争に巻き込むのはどうなんだろうと立候補するかは正直迷いましたが、舞台に出たんだったら、総選挙にも挑戦しなきゃと思ったんです。舞台もそうですが、立候補することでBNK48という存在を少しでも知ってもらうきっかけになる。そのきっかけに私はなりたいなって。BNK48のメンバーにはいつもタイでは助けてもらっているので、総選挙では私が少しでもサポートしていきたいです。そのためにも、まずは私自身が頑張って、BNK48に目を向けてもらえるようにしなきゃですね!」
■リラックス方法は
ひたすらしゃべること!
美織:「人見知りではあるんですが、話すのは大好き。仲のいい子に電話をかけて、延々聞いてもらっています。特に、返事を求めているわけではないので(笑)適当に流してもらって話し続けています。タイ語ではなかなかうまく気持ちを伝えられないので、タイ語も勉強中です」