海外在住でNISAやiDeCoなど日本の制度を使うのは困難。そんな背景から、海外在住時の資産運用はどうすればいいのかという関心が年々高まっています。
そのため「バンコク・香港・シンガポール」など世界中で暮らす日本人の 「在住時の資産形成」をサポートしてきた 「110 Financial Support」のお役立ちアドバイス。タイに在住しているときだからできるお金の増やし方を独自の視点で紹介します。
資産運用を考える上で一番大切なことは何か?
それは出口!
運用したお金をきちんと受け取れるのか?その心配通り、資産運用を考えて実践する上で一番大切なことは「お金の出口」です。目先の運用のみに惑わされることなく、受取時のことまでしっかりと考えて選ぶ必要があります。
タイ在住での資産運用にはリスクが伴うものもあります。
そこで、初心者におすすめなものは何か?
タイ在住時にできる資産運用の方法は様々ありますが、自分自身の知識と経験はもちろんのこと、現在置かれている自身の状況がどうかということも考える必要があります。
駐在者の場合
「日本へ帰国した後の取り扱いはどうなるのか?」などを、しっかり考えた上で検討することが大切です。
ポイントは…
- 日本へ帰国後も継続できるのか?
- 日本へ住所変更が可能なのか?
- 日本にいて運用状況はどうやって確認するのか?
- 日本の銀行でもお金の受け取りは可能なのか?
オススメの資産運用は…
上記のポイントを踏まえて考えた場合、タイ在住の駐在員にオススメで、人気があるのは「貯蓄型生命保険」です。
永住者の場合
タイ永住者の場合は、生活のための通貨であるタイバーツ資産をベースに構築していくというのが基本であり重要です。
ポイントは…
タイバーツを資産のベースにするとともに、日本で言うところのiDeCoやNISAのような、税制優遇のあるものも組み合わせて活用するのがいいでしょう。
オススメの資産運用は…
オススメの資産運用手段は「RMF(退職投資信託)」「SSF(積立式投資信託)」「タイの貯蓄型生命保険」です。
さらに外貨(バーツ以外の通貨)として「米ドルでの資産運用」 も検討してみる価値があります。
海外での資産運用で得た利益に関する注意点
主に税制関係などはどうなのか?
資産運用を通じて利益を得ると、多くの場合が課税対象です。そこで、基本的には受取時に住んでいる国の税法を考慮する必要があります。
タイの場合
タイ国内の証券会社で株などを売却した場合の売却益に対して、税金はかかりません。
海外保険の解約金を受け取った場合も課税対象とはなりませんが、配当に対しては10%の税金がかかります。
日本の場合
タイの証券会社を通して売買した株や投資信託はもちろん、海外保険であっても日本国内で確定申告をする必要があります。
日本国内資産と海外資産を
バランスよく持ったほうがいい理由とは何か?
日本円以外の資産を持つことで、為替がどちらに振れても対応できることがその理由です。
日本は輸入に頼っている部分が大きいため、円安になれば輸入品の価格は当然上がります。
例えばiPhoneの価格一つをとってみても、円安に振れた2022年には日本での価格は10万円を超えてしまいました。
これはタイに永住する人にとっても同じことで、タイバーツだけでは為替の影響で海外製品の価格高騰時に対応できなくなります。
そのためタイバーツ+米ドルや、日本円などの他通貨にも分散して資産を持つことが大切です。
海外の保険で資産運用をするメリットとは何か
海外の保険で資産運用するメリットは、大きく分けて以下の2つとなります。
安定的に運用できる
株や投資信託などとは異なり資産運用する際の確定部分があるので、将来設計が組みやすいと言えます。
万が一亡くなった場合、残された家族への負担が少ない
死亡保険金の保険は、受取人の設定を行います。保険は受取人固有の財産となるので、本人確認が取れれば比較的スムーズに受け取ることが可能です。
株や不動産などの資産をタイに残したまま亡くなってしまった場合は遺産管財人を選任して、タイの役所で手続きなどをしなければならないため、かなり煩雑な手続きになると予想されます。
本帰国する際にタイの銀行口座は残しておけるのか?
基本的には解約して帰国することをオススメします。
ポイントは…
- 日本とタイでは銀行のルールが異なる
- 日本の住所に変更することができない
- キャッシュカードに有効期限がある
- 更新したキャッシュカードを銀行にとりにいく必要がある
- 亡くなった場合の手続きが煩雑で、遺族がタイの役場や裁判所に出向く必要がある
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