タイ日野販売
トラック・バスの販売及びアフターサービス
“タイの足(バスとトラック)”を支えて50年
AECを見据え“SPLENDOR”導入
進出から半世紀。タイの経済成長の歴史を語る上で、トヨタグループの一員である日野の商用車(バス・トラック)は外せない。 同社は、バンコク大量輸送公団(BMTA)と40年に渡って提携。バンコク市民の足=バス(バス供給及びメンテナンス)を支える一方で、物流=モノを運ぶトラック・トレーラーの販売においては、トップクラスのシェアを誇り、タイの地で同社の車を見ない日はない。
今や「トントントントン日野の2トン」(TVCM)のフレーズを知らない人は少ないだろう。タイ現地法人トップの中村伸社長が「弱かった小型トラック部門も本格参入から十数年で、3割近くまで確保できるようになりました」と語る通り、唯一の死角だった競合との溝も埋まり、あらゆる面で戦える土台が完成した。2015年には、12年ぶりのフルモデルチェンジとなった中型トラック“VICTOR”を皮切りに、今年7月には“SPLENDOR”を投入。さらに、ニッポンが誇る世界的な計装機器メーカー「YAZAKI」と共同開発したGPSとデジタルタコグラフの一体型運行管理システム“iQsan”(いっきゅうさん)をリリース。大・中型車両に標準装備するほか、乗用車を含め他社メーカーにも装着できるいわば、世界標準規格。「事故リスク低減や燃費向上につながる運行管理に役立ちますから」と、業界を牽引する同社ならではの発想で誕生したという。
タイ日野は「日野を愛していただく」を社是に掲げ、ドライバーの技術向上プログラムや定期メンテナンスに加え、経年劣化した車のエンジンを蘇らせるサービスなど、多様な独自アフターサービスを展開。“顧客第一主義” では集約しきれない、まさに“タイの足”となる企業は同社のほかにない。
- ①AECによる物量拡大をにらみ、2016年7月に誕生した、新型“SPLENDOR”
- ②YAZAKIと共同開発の“iQsan”
- ③「納得のいくサービス完遂には、タイ国内の販売網は100拠点(16年12月現在91拠点)必要です。iQsanさんのネーミングは、タイ人に馴染み深いアニメから私が名付けました。顧客のためを考えれば、競合他社の車両や乗用車でも着けていただきたい」と意欲を語る中村社長
- ④「BMTAの市バス車両800台分のメンテは大変ですが、タイ人の足として、長く、安全に使用し続けてもらえれば本望です。もちろん、車両には寿命がありますから、その時は、次世代のハイブリッド型車両の導入をお願いしたいですね」と話す三島取締役(右)と奥田直売主担当
※この情報は2016年12月現在の取材を元にしています