クロイツ(タイランド)
バリ取り工具、バリ取り自動機、各種自動化装置、設計・製造・販売
一品一様のバリを効率的に自動除去
オリジナル工具をシステムと販売
あらゆる製造現場における、鋳造工程や機械加工工程などで発生するバリをいかに早く確実に除去するか。この命題に正面から挑み、オリジナルの工具を開発して、顧客から高い評価を獲得しているのがクロイツだ。
BOI(タイ投資委員会)を取得し、タイに進出したのは2008年。主に自動車関連産業を中心に、カッターやヤスリ、ブラシといったバリ取り工具を顧客の生産工程に合わせてカスタマイズ。バリ取り、面取り、仕上げという手間のかかる工程を完全自動化したシステムとのセットで販売している。
「バリの内容は一品一様。一つとして同じものはありません。市販のツールのままでは有効なバリ取り自動機の実現は難しいため、ユニークなバリ取り理論を築き、オリジナル工具を開発、実用化した歴史があります」(小岩井岳マネージングダイレクター)。
工具の開発は、顧客が求めるバリ取りの詳細を把握するプロセスから始まる。どのような工具が何種類必要なのかを詳細に検討した上で、システムの開発に着手。細かい調整を経て完成したシステムは、工場で加工プログラムまでを作成して顧客に納入している。「タイでの需要増を受けて、2010年には工具研削盤を日本から導入し、工具の納期は大幅に短縮しました。顧客からの細かい要望に迅速に対応できるだけでなく、コスト削減にも効果を発揮しています」(小岩井MD)。バリ取り自動機で培ったノウハウを生かした搬送装置等の各種自動化設備も好評だ。機械設計から電気・ロボットのジャンルに至るまで、約40名のタイ人専門エンジニアを抱えるクロイツの技術やノウハウには、さらに磨きがかかっている。