2022年3月1日からの「Test & Go」プログラムについて
新型コロナウイルス状況管理センター(CCSA)が、2022年2月1日から、ワクチン接種済みの渡航者を対象として、隔離なし入国「Test & Go」でのタイランドパス申請を再開。
必要書類はこの記事の内容と大きく変わりありませんが、PCR検査等に若干の違いがあります。
- 指定国による制限はなく、すべての国と地域からの渡航が対象
- タイ入国後に2回のRT-PCR検査が必要(到着1日目)
- 必要書類
- パスポート
- 有効なビザまたは再入国許可(必要な人のみ)
- タイランドパス申請後に発行される「QRコード」
- RT-PCR検査予約を含むSHA Extra Plus(SHA++)ホテルの支払済予約確認書(認定病院と提携してPCR検査を実施するホテルパッケージであること)
- 有効なワクチン接種証明書
- 新型コロナウイルス感染症治療費等を含む2万米ドル以上の治療補償額のギャランティレター(英文)
- 出発前72時間以内のPCR検査陰性証明書
タイへ入国する方法(2022年1月現在)
現在、タイへ入国する方法は、大きく分けて3つとなります。
タイ入国体験記(2021年12月入国時)
念願!一時帰国からのタイ入国体験記
バンコク在住歴12年のKANAです。2019年末よりコロナ禍に突入し、今年で早くも2回目のお正月を迎えました。
もう数年日本へ帰国できていない方も多いのではないでしょうか?
コロナ前は年に2〜3回一時帰国していた私もその一人でした。
私事ですがロックダウン真っ只中の2020年5月、バンコクで第一子を出産。
日本にいる家族を知らぬ間に息子は1歳半を迎えようとしていました。
2年以上一時帰国する事ができずにモヤモヤとした日々を過ごしていたなか、昨年97歳を迎えた私の祖母にどうしてもひ孫に会ってもらいたく、2021年10月より「開国」をすると言うタイ政府の方針に賭け、一時帰国を決行。
予定より遅れる事ひと月後、11月1日よりタイ政府が指定する日本を含む63ヵ国からの入国者は、必須条件を満たしていれば強制隔離期間なしでタイへ入国が可能となる「Test & Go」がスタートしました。
この制度は観光業に大きく影響される仕事に就く人々や、タイ国外に在住するタイ人はもちろん、母国に一時帰国できなかった私達の様な在タイ外国人に、熱狂的なタイファンである外国人観光客が待ちに待っていた、事実上の「鎖国」の終わりを感じさせていたと思います。
しかしながら開始からわずか1ヶ月半ほどでオミクロン株の感染が拡大。
現在は一時的に新規タイランドパスの発行は休止(再開の時期は未定)となってしまいましたが、早期再開の願いを込めつつ、私が体験したタイへ入国する時の必要な書類やプロセスについて詳しくレポート致します。
※現在強制隔離(ワクチン接種証明証有り7日間、証明証無し10日間)を行えば入国可能です。
2022年2月1日からの「Test&Go」プログラムについて
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タイ入国体験記(2021年12月入国時)
タイへ入国するための主な必須条件は?
- 出国14日前までに既定回数のワクチン接種を済ませていること(現在は2回)
- 出発国に21日以上滞在していること
- 出国前の72時間以内に発行されたPCR検査の陰性結果を提示して、タイへ入国する時にもPCR検査を受けること(12歳未満は保護者の入国措置に準ずる)
- 入国後6日、または7日後にRT-PCR 検査を実施
- サンドボックス指定地域(現時点では17の地域)への入国者は、上記の条件に加え健康安全基準(SHA+)、またはAQホテル(政府指定隔離施設ホテル)7泊分の予約確認書が必要
※入国後7日間はサンドボックスエリア内で滞在必須(18歳未満については保護者の入国措置に準ずる)
以上の条件とその他必須書類を提出し、審査が降りれば強制隔離期間無しでの入国が可能となります。
タイ入国体験記(2021年12月入国時)
タイへ入国するための必要な手続きと書類
タイランドパスの取得
11月1日より必要書類の多さや申請手続きが厄介だったCEOに代わりタイランドパスが開始されました。
タイランドパスはCOE(在留資格認定証明書)に代わり簡素化され、オンラインで申請して取得したQRコードを入国時に提示することになります。
申請時に送付する主な書類は、ワクチン接種証明、ホテル予約書、PCR陰性証明書、保険、ビザ(必要な場合)。
先にバンコクへ戻った夫の申請時はまだCOEだったため、控えめに言っても非常に面倒で、タイランドパスの導入は本当にありがたかったです。
手数料は個人で手続きをする場合はCOE同様無料ですが、コロナの状況によって必要書類や条件などが変更になる可能性があるため、オンライン申請やリサーチが苦手な方は、少々手数料を支払っても全ての手続きを代行してくれる旅行会社や代理店などを利用する事をオススメ致します。
タイランドパス申請の必要書類
健康安全基準(SHA+)または代替検疫施設(AQ)ホテル1泊分の予約確認書
こちらのリンクからSHA+ホテルが検索できます
https://www.shathailand.com/hotels/bangkok/
こちらのリンクからAQホテルが検索できます
5万米ドル以上補償の医療保険
保険の加入期間が非常に重要となるので注意が必要です(クレジットカード付帯の保険は不可)。
入国目的が旅行や短期滞在の場合、タイを出国する日までカバーする短期の保険に加入すれば問題ありません。
在タイ日本人の駐在員が会社から支給されている海外旅行保険だと大概5万米ドル以上の治療補償が付いていると思われます。
しかしタイ国内で加入できる一般的な医療保険は補償額が低い場合が多く、追加の保険へ加入することが必要になるでしょう。
現在はコロナ感染によった治療をカバーしてくれる専用の保険もあり、費用は15,000B(1年間)前後からです。
このような保険を追加すれば、掛け金が高額な海外旅行保険に加入し直す必要がない事に、今回リサーチしてみて気づきました。
保険の手配は各社ウェブサイトから購入可能です
AXA | https://www.axa.co.th/en/axa-sawasdee-thailand-travel-insurance |
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LUMA | https://www.lumahealth.com/travel-insurance/covid-insurance/ |
THAIGER | https://thethaiger.com/covid-19/insurance/#packages |
ワークパミット保持者かその家族なら、保険証の代わりとして以下の書類が提出可能
コロナに感染するか分からないのに保険へ加入するための出費は大きいため、これが理由で渡航を諦めざるを得ない人が多いのも事実だと思います。
あまり知られていませんが、そのような方には別の方法があるのでご紹介致します。
もし、タイ国内で働いているワークパミット保持者(その扶養家族)で、下記の書類いずれかを会社から発行してもらって提出すれば、保険証の代わりとしてタイランドパス申請時に受理してもらえるのです。
ソーシャルセキュリティの納税証明書
主人はソーシャルセキュリティ納税書類を会社からもらい提出。
ギャランティーレター
雇い主(会社)から「コロナに感染した場合にかかる医療費は会社が全て保証します」と言う一文を書いた「ギャランティーレター」です。
私は所属している会社から、私と息子の分のギャランティーレターを発行してもらいタイランドパスの申請が降りました。
※但し、会社から「万が一コロナに感染しても医療費負担はしません」 と断られる場合もあるので、ギャランティレターを発行してもらう場合はしっかり確認しておきましょう
「タイ在住者でワークパーミット所持者は、社会保障カードがあれば、保険やギャランティーレターは必要ありません。私自身も、申請時の保険入力画面に、社会保障カードにのっている番号、発行日、カードの写真を提出したところ、無事にタイランドパスのQRコードが送られてきました」
PCR検査陰性証明書
渡航前の72時間以内に、海外渡航用証明書を発行しているクリニックでPCR検査を受けてください。
PCR検査は自由診療のため、検査と書類の発行で金額は15,000〜50,000円前後です。
即日証明証発行は+10,000円とかなり幅がある事に驚きました。
実はこのPCR検査の72時間前ルールが厄介で、渡航先の国によってはフライトの時間、または入国する時間から逆算して72時間以内など細かい規定があるそうです。
航空会社への問い合わせや、渡航先の外務省のウェブサイトをよく確認してからPCR検査の予約することをオススメします(タイの場合はフライト出発時刻の72時間前以内でした)。
ワクチン接種証明書
いざ、タイへ出発!
日本の空港出発時に提示が必要なのはパスポートと前出のワクチン接種証明、ホテル予約書、PCR陰性証明書、保険、ビザ(必要な場合)。
タイランドパスのQRコードはメールの提示でも可能との事でしたが、タイ入国時にタイラインドパスのQRコードと航空券の控えを印刷した物も提出したら非常にスムーズだったため、印刷していくといいでしょう。
日本行きは活気のない薄暗いスワンナプーム空港から羽田到着便を利用しましたが、帰路は予約していた羽田便が欠便になり成田から搭乗。
こちらの空港も依然として活気がなく寂しい印象でした。
チェックイン時には数ある書類を1人ずつ全て確認する必要があるため、通常時より時間を要するので余裕を持って空港に行った方が安全です。
航空会社のラウンジを利用する場合、閉まっているラウンジも多数ありましたが、どこのラウンジが利用できるかはカウンターで案内してくれました。
この日は18:30のフライトと言う事もあり、免税店はほとんど閉店していたので最後にどうしても買いたかった大好物のチョコポテチが買えず悲しかったです(泣)。
日本行きの羽田へのフライトは私と息子、そして初めての子連れフライトをサポートしてくれた私の母を含めて5人しか搭乗客がいなかったのに対し、成田からバンコクへのフライトは約8割の搭乗率だったのにはとても驚きました。
私が搭乗した便は欧米からの乗り継ぎ客がほとんどを占めていたので、欧米で猛威をふるい出していたオミクロン株に少々恐怖を感じましたが、様々な目的で渡航したい人も多いのだなと実感。
フライト中は普段とあまり変わった点はありませんでしたが、衛生管理上、飲食時以外は全員がマスク着用。
機内販売の購入希望者は、シート画面からカタログを見てオーダーするようにアナウンスがありました。
スワンナプーム国際空港に着いて飛行機を降りると、イミグレーションの手前にズラッと並べられた椅子に案内され、係員により入国書類の確認が行われました。
不備がなければブースへと進み、改めて書類を確認されてからタイランドパスのQRコードの読み込みを済ませた後、通常通り入国審査を済ませます。
元々(コロナ前から)エレベーターのボタンや手すりを素手で触れないバイ菌潔癖症の私は、指紋を読み取る機会にタッチするのが大嫌いだったのですが、コロナ禍では一人終わる度に係の人がアルコール消毒をしてくれたのでこの点だけはコロナに感謝でした(笑)。
ターンテーブルから荷物を回収し、いざミーティングポイントに出るとそこは凄い人混みでした。
各宿泊先からゲストを出迎えるスタッフでごった返している中、自分の宿泊先の担当者を見つけるのはなかなか至難の技です。
皆ホテル名が書かれているボードを掲げているので根気よく探してください。
担当者と合流後は予約書を確認されるので、荷物を回収したら手元に準備しておくと便利でしょう。
1グループに1台ずつ用意されたバンヘ乗り込み、いざホテルへ出発です。
日本への入国時には、PCR検査や自宅隔離中に使用しなければならないアプリの設定で、通常30分程で外へ出られるところ1時間程掛かったのですが(知り合いには8時間掛かった人も)、スワンナプーム国際空港到着後は意外や意外!過去最短記録の40分で外へ出られて感激しました。
到着後のPCR検査は滞在ホテルによって異なり、ホテル到着後に常駐の医療スタッフが検査を行う場合と、空港から病院に立ち寄って検査する24時間ドライブスルー方式の2種類があります。
私たちはエンポリアムスイートを予約していたのですが、同ホテルの場合はラマ9世通りにあるPiyavate病院へ車で立ち寄り、車内でPCR検査を受けるドライブスルーでした。
飛行機が着陸したのは深夜0:00ほどだったのですが、この時点で1:00前にも関わらず病院前にはドライブスルー渋滞の列が…。
薄暗い車内で眠くて泣いている息子を大人2人がかりで押さえつけて(もう何度目?)PCR検査を受けさせるのは心苦しく涙が出ました。
検査に掛かった時間は1人当たり2分程で、スタッフは慣れた手順でシステマティックな対応です。
検査後、7日目に自主検査をするATK検査キットを受け取り、1:00過ぎにやっとホテルへ到着しました。
チェックインに必要な情報や支払いのカード決済は全て事前の予約時に提出を求められて既に提出済みなので、ここでは滞在中の食事3食分を選び、カードキーを受け取ってスピーディーにチェックインは完了。
チェックイン時に「朝8:00には検査結果が出るので陰性で有れば朝食会場で朝食がとれる」 と言われた通り、7:30には陰性の連絡が来て、朝食会場でビュッフェを頂くことに。
自由度が高いのは嬉しい反面、コロナ発症までの潜伏期間を考えたらこのシステムで本当に安全なのかな?という不安と同時に、これならば在住者は自宅待機にしてくれたらいいのにと思いました。
陰性確認後は3食全て食べて帰るもよし、食べずに直ぐチェックアウトして帰宅するもよし。
私達は両親がエンポリアムスイートに住んでいるので、朝食後チェックアウトを済ませて両親の部屋へ行き、そちらに昼食を運んでもらいました。
これにて、やっと子連れハラハラ、ドキドキの長旅は終了です。
※入国後のPCR検査代はTest & Goパッケージに含まれています
※陰性確認後を宿泊ホテル内のレストランで取れるかは各ホテルによって違うので要確認してください。
コロナ禍初の海外渡航を経験してみて
タイ政府により、いつ新規入国許可が中断されるかは感染状況によって予測不可能。
私達も一週間帰国予定日を変更していたら年内には戻れませんでした。通常「タイランドパスの申請は渡航の一週間前までに」と在日本タイ大使館の注意書きにもありますが、何が起こるかわからないのでタイランドパスの申請はなるべく早くする事をオススメします!
2週間の強制隔離をされた方の体験に比べたらかなりハードルは下がったものの、必要書類を揃え、幾度に渡るPCR検査(息子は既にトラウマになりつつある)、陰性確認完了までホテルに待機をするのは想像以上に大変。
特に子連れだったので相当体力を消耗しました。
1日も早くコロナ前のような普通に渡航ができることを願いながらも、今年こそは一時帰国をと考えていらっしゃる方にこの体験レポートがお役に立てば幸いです。
まだまだ我慢の時期が続くかと思いますが、早期にまた気軽な渡航ができる日まで皆様どうぞご健康でお少しください。Stay Safe!