美食の街 “バンコク” で、中華の真髄を食す
高級中華料理を代表するフカヒレ。そして、中華料理の奥深さを手軽に楽しめる飲茶。
世界のおいしさが集まる美食の街“バンコク” には、そんなフカヒレと飲茶の名店がたくさん。
バンコクにいるなら、ぜったい食べなければもったいない!
この街で、中華の真髄を食す喜びを味わいましょう。
高級中華食材の代表、それはなんといっても“フカヒレ”
数ある中華料理の中でも、高級食材の代表といえばやはりフカヒレ。かつてアユタヤ時代に中国の潮州からタイへ入ってきたとされる中華料理の中でも、やはり羨望の一皿だと言えるでしょう。
フカヒレは、干しアワビ、ツバメの巣と並ぶ、中華三大高級食材のひとつ。希少部位を使うことからも珍重されている食材です。およそ400種類いると言われるサメですが、フカヒレに使われるサメは限られています。まず、最高級とされているのが絶滅危惧種のジンベイザメ。また、日本で漁獲されるヨシキリザメやモウカザメ、そしてアオザメが人気の食材となっています。
フカヒレというくらいですから、食材として使う部位はサメの「ヒレ」。ヒレの形を残したまま使われることが多いのは尾びれや背びれ。
ほぐしてから使われるのが胸ビレや腹ビレ、尻びれです。それらのヒレを一度乾燥させて、料理する際に戻してから、姿煮にしたりスープにしたり、点心に使ったりしています。
また、フカヒレにはコラーゲンが豊富。豚の角煮や鶏の軟骨などのコラーゲンがよく知られていますが、フカヒレのコラーゲンは海洋性コラーゲンなので、より高い保湿力を持っていると言われています。医食同源、美食礼賛。中華料理が極めた食の世界の代表がフカヒレなのです。
つるりとした独特のなめらかな食感と、プリプリした心地よい歯触り。心と体の滋養に満ちた味わいは唯一無二。そんなフカヒレをバンコクで味わえる名店をいくつか紹介します。
あれこれ食べたい!ワイワイ食べたい!
ならばみんなで“飲茶”
気軽に美味しい中華料理を!といったら、やっぱり飲茶。飲茶でいただく点心には小籠包、焼売といったものから、ごま団子や春巻きまで。お店によってバリエーションは異なるものの、大人数で楽しく食べるのにはぴったりです。
飲茶といえば点心と中国茶を一緒に味わう習慣の一つ。宋の時代(西暦960年〜1279年)から中国の広東州で生まれ、香港やマカオなどで洗練されながら育ってきたもので、今ではどこでも手軽に飲茶を楽しめます。
ちなみに「飲茶(ヤムチャ)」とは広東語で「お茶を飲む」という意味。味がしっかりとしている点心をお茶と一緒に楽しむことから、中国料理の習慣・作法として料理に使われ始めたとのこと。
また、点心とは、中華饅頭、ワンタン、焼売などを指しますが、広い意味では餃子も点心の一つです。点心の範囲はとても広く、中国では主菜とスープ以外はすべて点心といってもいいほどだとか。そのため杏仁豆腐やエッグタルトに、胡麻豆腐などのデザートも点心として飲茶のテーブルに並ぶことになります。
中国では点心を作る職人を「点心師」。料理を作る人を「厨師(チュウシ)と呼び、その役割やスキルもしっかりと分けられているとのことです。東洋の歴史と伝統が奏でる卓越した食の世界を味わえる飲茶。飲茶という壮大な歴史・習慣の中で、次々と進化しているのが点心という料理です。
今回はお茶にこだわらずお酒と一緒でも美味しい点心のお店を紹介します。気軽に中華料理の“食彩” を楽しんでください。