「タイに来て、日本の良さを逆に教えてもらった」
「しゃかりき432”」でのトークイベントや「NIPPON HAKU BANGKOK 2018」ステージ、ラジオへの出演など2日間で敢行し、バンコクに爪痕を残したmisono。帰国直前の胸の内を本誌に明かした。 取材・文/山形
「NIPPON HAKU」への出演、お疲れ様でした!
ステージに立って、改めて日本って愛されているんだな〜と感じました。アニメやコスプレ、アイドル…日本の文化を愛してくれている人たちがたくさんいて、日本の良さを逆に教えてもらった感じです。
会場には自分のCD(ゲームの主題歌)を持ってアピールしてくれた人がいて。たった二人なんですけど、それがめちゃくちゃうれしかったです!「このゲームが好きです」「この曲が好きです」って日本語で話してくれました。
タイに来たのは何回目ですか?
day after tomorrowで活動していた頃(2002〜05年)、MV撮影でタイに来ました。その時はプーケットだったかな。もう10年以上前のことでで、ソロになってからは今回が初めて。実はこれまで日本が大好きなこともあって、海外ロケは特別なことがない限りお断りしていたんです。けど今年になって、仕事でもプライベートでも海外に出る機会が一気に増えました。
10年以上前のタイと今で、違いを感じますか?
いや〜、前回はまじで引きこもっていて。空き時間は部屋にいて日本のテレビをずっと見たり…ほんと記憶にない。それに仕事で来てたからスタッフの人と移動するし、現地の人と交流する機会なんて一切なかったんです。それが今回は、着いて早々動物園に行ってきたんですよ。シラチャにある「タイガーズー」。動物たちにめっちゃ癒やされましたね。しかもトラが「人と友だちなん!?」ていうくらいかわいくて賢くて!2日間、仕事も含めてとにかく寝る間を惜しんで外に出てましたね。
心境の変化があったんですね
今年33歳になって、これまでは自分のことでいっぱいいっぱいになってたんですけど、やっと心と体に余裕ができたのか、海外もそうだし、チャリティやボランティアの活動だったり、ものまねだったり…(笑)、活動の幅も視野も広がりました。
それに、プライベートでも仕事でも今までは国内ばっかりだったけど、今年はバリに行ってニューヨークに行って、お仕事ではマレーシア、タイ、あとロサンゼルスでもお仕事が決まって。なんか自分が海外モードになった途端、海外に出るチャンスが一気に広がった感じですね
まぁ、すべてのきっかけは、全部仲間なんですけどね。「misonoも出ない?」って声をかけてくれたり…やっぱり人との繋がりは大事ですし、これからも大切にしていきたい。
今回トークショーもありましたが、それも人脈から?
そうです。「しゃかりき432”」さんが知り合いのお店ということで、急きょイベントが決まりました。「トークショー」と言ってましたが、当日はがっつりライブをやらせて頂きました!
それにラジオ番組「J-channel」への出演も急に決まったものですし、本当に友人や環境に恵まれているなと思います。ありがたいですね。
「今は、海外移住を検討中。タイも候補のひとつです」
本誌へ快くサインを書いてくれたmisonoさん
海外での活動で新たに気づいたこと、感じたことはありますか?
日本だと「お騒がせタレント」とかキャッチフレーズが付いてしまったんですけど(笑)、海外の人たちはそれを飛び越えてなのか、知ってか知らずかわからないですけど、意外と応援してくれている人がいるんだと気づかせてもらって。毎回、その国をより大好きになって、いつも元気と勇気をもらって帰らせてもらう感じですね。周りからは「(日本じゃないから)気をつけてね」って言われるんですが、本当に悪い想いをしたことがない。
ただ、今はいろんな国に行きすぎて言語がごちゃごちゃになっているので、ちょっとどこかに留まりたいなというか、ひとつの言語をちょっと極めたいなと思って、日本を離れて他の国で暮らしたいと考えています。
それは大ニュースです!(笑)もともと、食べ物だったり環境の変化には強いほうですか?
いや〜、もともとは超ネガティブで「自分なんか」って言ってきた人なんですよ。けど、今年から海外に行くようになって、ファッションでも何でもみんなすごい自由に生きていて、すごい刺激になったし勉強にもなって。今は自分を変えたい時期なのか…もっといろんな国に行きたい、もっといろんな人と出逢いたいっていう気持ちが強いです。
そういう風になれたのも、結婚してからですかね。彼(Highsideのドラム・Nosuke)が海外のアートや音楽、映画の中で育ってきたから、アニメだったりJ-POPだったり日本の中で育ってきた私にとっては、新しい風が吹いてきた感じです。海外に出ても、彼がいることで2倍楽しい。見るものすべてが新鮮です。
ちなみに…海外暮らしの候補地にタイは入っていますか?
もちろん! 今のところ、行った国すべてが候補になっています。今回食べたタイ料理は全部おいしかったし、辛いのも大好きですし…あとは、住んで迷惑にならなければ(笑)。
お待ちしてます!(笑)
最後に、タイでの今後の活動予定をお伺いできますか?
今のところ予定はないんですけど、タイの孤児院を回って歌いたいねっていう話はしています。日本でも孤児院や学校を回らせてもらう機会があるんですけど、自分のことを知らなくても、歌うとすごい喜んでくれて。
音を楽しむと書いて「音楽」って読むと思うんですけど、自分の音を楽しめなくなった時期があったんです。唄うことにネガティブだったんですけど、ゲームのスタッフさんたちが「声がいい」って言って、主題歌だったり声優に使ってくれたりして。親からもらったプレゼントがこの喉だし、その歌声だったり、喉を使って喜ばれるなら、みんながそうやって笑顔になってくれるんだったら唄いたいと思えるようになりました。そういう活動をタイでもやっていきたいですし、現地の歌を覚えて披露したいなと思います。ただ別に、歌じゃなくてもいいんです。とにかくいろんな人たちと交流したい。今は言葉が通じないから、その手段が歌になっているだけ。けど改めて、音楽のすごさも感じますね。またタイに来れるように頑張ります!
(profile)
misono ミソノ
1984年、京都府生まれ。女性歌手(day after tomorrow〜ソロに)、タレントとして「ロンドンハーツ」などバラエティ番組で活躍。2017年にロックバンドHighsideのドラム・Nosukeと結婚。今年からイベント等、海外でも精力的に活動中。