泰国三菱重工業株式会社
射出成形機、工作機械等の販売及び保守サービス
総合機械メーカーとしての強みを
活かした高い技術力と信頼の歴史
ジェット旅客機を製造するなど、世界の重工業界を牽引してきた三菱重工業。現地法人「泰国三菱重工業(MHIT)」は、1995年と設立は若いが、すでに80年代から日本人駐在員がバンコクに事務所を構え、“重工”の誇る最新の技術をタイの市場に伝えている。
主に展開するのは、プラスチック加工には欠かせない射出成形機とミクロン単位の加工が求められる工作機械の販売及び保守サービス。現在、電動式に加え、油圧式大型射出成形機の新製品開発を行う日本メーカーはなく、油圧式の大型最新鋭機は同社のみ。電動式並の省エネかつ高性能機として高い評価を得ている。また、歯車工作機械は、タイで唯一自社メンテナンスを行うことができ、門形五面加工機「MVR」シリーズは、1000台の実績を誇り、この度、精度・速度・剛性を向上させた「MVR・Ex」シリーズを発売。タイでは、射出成形機が約1000台、工作機械が約500台稼働している。
それら現場に不可欠なのが、保守業務を受け持つサービススタッフの存在であり、特に人材育成にも注力。日本人サービスマンにとどまらず、タイ人スタッフも日本へ頻繁に派遣し、高度なトレーニングを積ませ、販売及び、現地サポートに至るまでの一貫したサービスの提供が可能となった。こうした現地サポートの充足度を求め、タイ進出を目指す新規顧客が取引先となったことも一度や二度ではなかった。
主な取引先は自動車関連業界。一時的な市場の低調はあっても、ASEAN内最重要市場としての地位は不変。中でも車の軽量化ニーズもあり、今後も需要が続く。伝統的な〝威光〟にとどまらない人材とサービスの育成が、同社事業の根底を支えている。