タイ中央銀行(BoT)は3月9日、現在蔓延中のモバイルバンキングに関連した様々な詐欺手段に対処するために、安全基準を設けて各銀行が実施すべく対策を公開した。
①詐欺防止に関して
・全ての銀行が、ユーザー名、パスワード、IDカード番号などの個人情報を要求するURL付きのSMS(ショートメッセージ)または電子メールの送信を禁止することを要請。
・アプリのアカウントをユーザー1人につき1つの端末のみに制限。すべての取引をユーザーに通知する必要がある。また、新たな詐欺手段を発見した場合には早急に対策を講じられるアプリ開発体制を整えることを求めている。
・アプリに口座開設機能がある場合、顔認証などの生体認証を必ず導入することを要請。
・ユーザーが5万B以上をオンライン送金したい場合、または1日の送金限度額を5万B以上に引き上げたい場合、顔認証などの生体認証を行うことを求めている。
②詐欺検知・特定に関して
・違法取引やその疑いがあるオンライン取引を発見した場合、各銀行はマネーロンダリング対策事務所(AMLO)に報告することを要請。
・各銀行は、24時間体制でオンライン上の違法取引を検知可能で、即座にその取引に対処できるシステムを導入することを求めている。
③問題への対処に関して
・各銀行は、オンライン上の詐欺報告のために24時間体制の連絡手段を設けることを要請。
・オンライン詐欺が起きた際、銀行に過失があることが確認できた場合、銀行はユーザーに弁償する責任を持つことで調整中。
(3月9日=タイPBS)