JETROの6月14日ビジネス短信によると、タイ税関は5月23日、税関通達第83/2566号を発出した。内容は以下のとおり。
これは、ライセンス保有者の負担軽減を目的とするもの。電子的手段による公共サービスの実施法(2022年)第13条(1)は、「ライセンスが付与された者は、電子的な手段でライセンスを表示する権利を有し、その表示が合法とみなされる」ことを求めており、今般の変更は同法への対応措置となる。同通達は今後、官報に掲載され次第、即日発効する。
通達の対象となる「ライセンス」には、(1)保税倉庫(Bonded warehouse)、物品保管施設(Godown)、保安場所(Place of security)、認可港(Permitted port)の設置にかかるライセンス、(2)フリーゾーンの設置にかかるライセンス、フリーゾーン内での事業活動に関するライセンスが含まれる。
ライセンスの保有者は、(1)電子機器に表示される画像、または(2)QRコード(電子デバイスでスキャンして、電子ライセンスまたはライセンスの画像にアクセス可能なもの)の形式で、ライセンスを提示できる。また、電子的な方法で提示されるライセンスは、重要情報について十分確認できるサイズ・解像度でなければならない。なお、複数のライセンスの画像について、事業所や1つのスクリーン内に電子的方法で表示することができるが、各ライセンスの表示時間は少なくとも5秒以上であることが必要だ。
電子的方法でのライセンス提示が許容されれば、従前のように当該ライセンス原本を事業所の目立つ部分に常時掲示しておく必要はなくなる。しかし、税関当局の職員の求めに応じて、いつでも提示できる用意が必要だ。なお、ライセンスの発行形態は従前どおり紙となるため、電子的方法で掲示するためにはまずスキャンを行う流れとなる。
(14日=JETRO)
https://www.jetro.go.jp/biznews/2023/06/6f0b835ee3c27942.html