プラユット首相兼国防相(元陸軍司令官)は21日、自身のフェイスブックページに投稿し、官民が協力し、新型コロナウイルスワクチン3500万回分を追加で調達する方針を示した。
タイ商業会議所など財界団体が中心となり民間で1000万~1500万回分を調達し、加盟企業の社員などに接種するよう求める。残りは政府による調達で、このうち500万~1000万回分については、政府が米ファイザーと交渉中だとしている。
これまでに調達のめどが立っているのは約6500万回分だった。タイの人口は約6800万人。
政府がこれまでに調達した新型コロナワクチンは中国・科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)製200万回分、英アストラゼネカ製11万7000回分で、2月28日にシノバック、3月16日にアストラゼネカのワクチンの接種を開始した。4月20日までにワクチン接種を受けた人は71万2610人で、60万4947人が1回の、10万7663人が2回の接種を受けた。
タイ政府は今後、シノバック製のワクチンを4月24日に50万回分、5月中に100万回分輸入する。また、タイ王室傘下の製薬会社の工場でアストラゼネカのワクチンを国内生産し、6月に供給を開始、年内に6100万回分供給する計画だ。
アストラゼネカのワクチンの国内生産をめぐっては、契約の経緯や内容が不透明だとして、野党政治家が批判している。
首相は20日の記者会見で、タイの新型コロナワクチンの調達が遅れているという批判に対し、当初は感染拡大阻止に成功していたため、ワクチン調達の必要性が低かったと反論。ワクチンの安全性を確認する必要もあったなどと主張した。
(newsclip)
http://www.newsclip.be/article/2021/04/22/44503.html