ニコンセールス(タイランド)
光学計測器の製造・販売
3D計測機器で測定分野に貢献
計測時間を飛躍的に削減
長らくニコンは、得意とする光学、精密加工、画像処理技術で、顕微鏡、投影機、画像測定機など2次元での検査機器でリーディングポジションを獲得してきた。
そして時代のニーズに対して計測分野の高精度化、効率化を考え自動画像検査機器の拡充、3次元(3D)計測器の開発の取り組みを本格化させる。
タイでも自動車産業を中心に3D計測機器の需要は増加している。同製品群の販売強化のため、大久保健一氏がタイで初めて産業用計測機器のマネージャーとして2014年に赴任した。
3D計測機器においてニコンは現在世界的に販売を注力しているのが、非接触3DレーザースキャナーとX線CT検査測定機器だ。ベルギーのメトリス社をM&Aし、世界最高峰のニコンの光学技術と融合させ高精度、高品質な測定機器群のラインナップを揃えた。
現在、自動車、重工業、電機電子部品などの測定は接触式で時間をかけて行っており、また部品よっては切断等で製品内部の検査を行っている。それをニコン3D計測機器のX線装置を使ってCTスキャンし、非破壊で検査を行う、またレーザー測定器で3D形状をスキャンし計測が行うことができる。これらの製品により、測定効率は飛躍的に向上させることができ、ひいては顧客の品質向上や作業時間短縮により人件費の削減にも貢献できる。
3D計測機器についてタイでは日系企業からの受注が中心であるが、大久保氏は「タイ政府も高付加価値型産業の育成に取り込んでいる。製造業では高度な設計と品質が求められ3D計測の需要は広がるだろう」と分析。今後の需要の広がりに期待している。
※この情報は2016年05月現在の取材を元にしています