西日本鉄道株式会社 国際物流事業本部 タイ現地法人
陸・海・空のあらゆる輸送ツールを駆使した複合一貫輸送
新物流拠点で羽ばたく“にしてつ”
陸・海・空で世界をつなぐ
福岡に本社を持つ西日本鉄道、通称“にしてつ”。地元を支える大手私鉄としての顔を持つ一方、物流業界では国際航空貨物分野のパイオニアとして知られる。1971年の海外進出を皮切りに、現在は世界26ヵ国98都市に展開。「NNR GLOBAL LOGISTICS」として航空貨物だけでなく、海運やロジスティクスの分野の強化も図る。
タイ進出は96年。産業集積が成熟した今、求められるのは「高付加価値サービス」と捉え、これまで協力会社を通して提供してきた倉庫サービスを自前主義にシフト。2015年4月には自社倉庫を本格稼働させた。敷地内には、防塵・空調設備付きで役割の異なる3つの倉庫(300㎡×3+2400㎡)を用意。得意の航空貨物を活用すべくスワンナプーム国際空港近くに立地し、バンコク都内や大規模工業団地のアマタナコン、輸出入拠点レムチャバン港への物流動線も意識している。本格稼働から約1年半。今では自動車関連、半導体、精密機器から、建設資材、雑貨、調理器具まで、多種多様な顧客層を抱えるまでになった。また、古くから日系製造業を支え、日系への特化意識を根付かせてきた同社。同規模の会社に比べ、相当数の日本人駐在員を有する。野口文彦マネージングダイレクター(MD)が「弊社グループが誇れるのは“人”なんです」と語る通り、人材の層に厚みを持たせることでサービス品質の向上にもつなげている。
現在、ドンムアン空港の積極利用によるLCC貨物事業と、国際物流を支える海運事業にも注力。今年5月には、カンボジア(プノンペン)とミャンマー(ヤンゴン)に駐在事務所を開設した。“にしてつ”のさらなる飛躍が、今まさに始まろうとしている。
- ①陸・海・空で世界をつなぐ“にしてつ”
- ②2015年4月にフル稼働した新倉庫。モーターウェイ沿いでアクセス至便
- ③「物流で困ったときはまず “にしてつ”へ」(左・野口MD)。「ドンムアン空港発着便で、セールスキャンペーンを実施中です」(松永ゼネラルマネージャー)
※この情報は2016年12月現在の取材を元にしています