オカモト(タイ)
平面研削盤及び鋳物の製造販売
世界唯一の総合砥粒加工機メーカー
技術の伝承と類のない一貫生産体制
1926年(大正15年)創業の岡本工作機械製作所は、平面研削盤や歯車研削盤を他社に先駆け、国産開発に成功するなど、日本の研削盤メーカーのパイオニアだ。現在は、用途に応じた平面、成形、内面、円筒、歯車といった豊富な研削盤ラインナップで、他の追随を許さず、世界で唯一の総合砥粒加工機メーカーとして名を馳せる。世界へ輸出するなか、同社は生産・販売計画に応じて日本、シンガポール、タイの主要生産拠点を効率的にネットワーク化し、機種による生産分業体制を確立。また、タイ現地法人の荒井忠雄マネージングダイレクター(以下MD)が「分業体制は、生産効率だけでなく、技術の伝承の系譜でもあるんです。特に技能の象徴でもある手仕上げの“キサゲ作業”は、日本からシンガポールへ、そしてタイへと伝わっています」と語る通り、87年のタイ進出以降、多くのベテラン“キサゲ士”を育ててきた。一方、タイの地では、業界を牽引するリーディングカンパニーとしての責任を体現。他のメーカーでは類のない素材からの一貫生産体制を構築している。機械本体のベースとなる鋳物は木型の設計から製造までを社内で完結。部品加工、塗装、製品の組立完成に至るまで、徹底した内製化を進めた。「木型と鋳物工場が同じ敷地内にあること自体も珍しいんです」(市川明工場長)。一貫体制により、タイ工場では工作機械の増産(月産約90台)、納期短縮、トラブル発生時の早期解決、他メーカーの素材(鋳物)を請け負うなど、月産1800トン(鋳物)の生産能力を保有する。“一貫体制”だからこその強さなのだろう。
URL: www.okamotothai.com
E-mail: nishimura@okamotothai.com
※この情報は2015年9月現在の取材を元にしています