オカモト・タイ
平面研削盤及び鋳物の製造販売
世界で唯一の総合砥粒加工機メーカー
すべての工程を内製化。輸出先は世界
研削盤(グラインダ)が行う研削作業は、部品加工の最終段階の工程であり、製品の品質を決定する重要な工程でもある。それだけに研削盤も高品質と高精度が求められ、部品製造各社は決して妥協しない。この要求と期待に長らく応えて来たのが、1926年(大正15年)に創業した岡本工作機械製作所だ。用途に応じた平面、成形、内面、円筒、歯車などの豊富な研削盤ラインナップは他社の追随を許さない。あらゆる種類の研削盤を製造する世界で唯一の総合砥粒加工機メーカー。そこに業界を牽引するリーディングカンパニーとしての矜持がある。
責任を持って顧客に製品を提供しようとする答えが「一貫生産体制」だった。本体のベースとなる鋳物についても木型の設計から製造までを社内で完結。部品加工、塗装、組み立てに至るまで徹底した内製化を進めた。工作機械業界の草創期に、ここまで内製化にこだわったメーカーも珍しい。一方、一貫生産体制は副産物も生んだ。すべての工程を自社内に取り込んだため各所の意思疎通が迅速化。トラブル発生時も原因の究明や対応に即応できる体制が構築可能となった。
生産は日本、シンガポール、タイの3拠点で行う。順に高付加価値機、大型の平面研削盤、高精度の円筒研削盤・内面研削盤等、タイ工場で生産するのは中型以下の平面研削盤だ。タイでは鋳物の生産も行っており、8割を外販する。輸出先は日本、欧米、アジア各国と世界に広げ、スタッフの技術向上にも余念はない。“きさげ技能”を習得するため1年間の日本研修も行っている。技術継承へのこだわりがそこにある。