オカモト タイ
平面研削盤及び鋳物の製造販売
METALEXのテーマは“研削革命”
さらに進歩を遂げる高能率加工
METALEXでは、㈱岡本工作機械製作所が全世界で統一テーマの“研削革命”を掲げ、従来比10倍もの切込み量を実現する高能率加工を披露する。従来、研削盤では5~10μmの切込み量が限界だったが、同社では「高剛性マシン」「切れる砥石」「切れる研削液」の新技術を組み合わせることで、100μmの深切込みを実現。従来比10倍を可能にさせた背景には、周辺機器メーカーとのコラボレーションがある。「切れる砥石」として、次世代型セラミック砥石「キュービトロンTMⅡ」を採用。キュービトロンTMⅡは、砥粒の一粒一粒が三角形の板状に焼成されており、加工能率が高く、破砕性にも優れて発熱を抑制する。一方、砥石の性能が上がっても、100μmもの重研削を行うには、大きな発熱は避けられない。それを取り除くために力を発揮するのが「切れる研削液」。これは「ファインバブル」と呼ばれる直径数百nm(ナノメートル:1mmの百万分の1)以下の気泡を発生させた研削液で、通常では入り込めない加工点に入り込み、効率よく冷却。破裂する際に超音波振動を発生し、砥石の目詰まりを遅らせて切れ味を持続する。「高剛性マシン」の存在も不可欠であり、ここで言う剛性とは、砥石とワークの間に生じる研削応力をフレーム、砥石軸ユニット、摺動部などの構造体を経由して保持するトータルでの剛性のこと。同社の試験では、砥石の切れ味が持続する場合、剛性の高い機械ほど単位時間当たりの除去量が高くなっていることが実証されており、高剛性マシンに搭載してこそ、切れる砥石と切れる研削液は実力を発揮する。世界で唯一の総合砥粒加工装置メーカーであり、さらに進歩を続けるOKAMOTO。まずは、その真価をMETALEXで注視してほしい。
- ①ショールームに展示されている、主力商品の一つNC円筒研削盤「MAX250UN・OD」。円筒研削盤では、OKAMOTOだけが左右V-V案内面を採用。加工データ自動設定機能を搭載し、文字レスソフトとタッチパネル画面で研削をより容易にした
- ②タイで生産している中型コラム形平面研削盤「ACC106CA」。オーバーハングレスのT型一体フレーム、真直性に優れた左右V-V案内面を採用。上下自動切り込み機能、左右前後ティーチング機能なども標準搭載
- ③「切れる砥石」ことキュービトロンTMⅡは、精密成形(PSG)砥粒を採用した次世代型セラミック砥石。深切込みを実現し、研削熱を抑えることができる
- ④「切れる研削液」は、ファインバブル発生ユニットGRIND−BIXの内部構造により、研削液内にナノレベル(ナノメートル)のバブルを発生させ、冷却能力が格段に向上。砥石の目詰りを防ぎ、深切込みをアシストする
- ⑤工場を取り仕切る市川明工場長(右)。セールスを担当する西村尚徳アシスタントマネージャーは「OKAMOTOはお客様に貢献できるような機械を提案し続けます」と強く語る
※この情報は2016年10月現在の取材を元にしています